2026年1月31日(土)14時から、ゆる歴史散歩会の16人で東京都世田谷区の「第94回下北沢天狗まつり・天下一天狗道中」を観覧しました。大天狗や烏天狗が商店街を練り歩き、行列の途中で福豆をまく下北沢ならではの節分行事です。私たちも行列について歩き、途中でたくさんの福豆を受け取りました。最後は下北沢駅前のメイン会場で豆まきを観覧し、ここでもたくさんの福豆を受け取ることができました。
外国人の観覧者も多く、天狗が普段の商店街を歩く姿はとても新鮮でした。写真4枚と当日撮影した3本の動画を交え、祭りの由来、商店街の歩み、ステージで口上や挨拶をした畠山晋一氏についても紹介します。
今回の開催概要と観覧コース
- 開催日時:2026年1月31日(土)14:00から
- 参加人数:16人
- 観覧場所:東京都世田谷区・下北沢一番街商店街、下北沢駅前のメイン会場
- 観覧した流れ:天下一天狗道中について商店街を歩き、途中で福豆を受け取る → 最後に駅前メイン会場で豆まき
- 主催:下北沢一番街商店街振興組合
この流れは参加当日の記録です。道中の正確な通過地点や歩行距離は記録していないため、経路の詳細は主催者の当該年の案内を参照してください。
下北沢天狗まつりと天下一天狗道中
下北沢天狗まつりは、地域の天狗信仰を背景に続いてきた節分の祭りです。商店街振興組合の公式説明によれば、かつて下北沢にあった曹洞宗大雄山真龍寺が、天狗と結びつく道了薩埵を祀っていたことに由来します。寺にゆかりのある行事が、街を練り歩く節分祭として受け継がれてきました。
2026年の第94回は3日間の構成です。1月30日には夜の飲食店などを巡る「烏天狗道中前夜露払いの儀」、31日には中心行事「天下一天狗道中」、2月1日には福豆の重さを当てる「天狗福豆・目方でドン!」が案内されました。私たちが観覧した31日の行列には、大天狗・烏天狗を中心に山伏、福男、福女らが参加し、福豆をまきながら下北沢一番街を進みます。
行列の見どころの一つが天狗面車です。主催者によると、高さ約3メートル、幅約2メートルの大きな天狗の面を載せ、行列の最後尾を進みます。実際、沿道の人々の向こうに巨大な赤い面が現れた光景は迫力満点でした。天狗の姿や山伏の装束は、山岳信仰や民間伝承が街中の祭りに表れていることを感じさせます。

下北沢天狗まつりの豆まきには、特徴的な掛け声があります。「福は内! 福は内! 福は内!」を3回唱えるのです。主催者は、その由来を「福が充満することで鬼はおのずと退散する」という言い伝えで説明しています。まず福を招き入れるという考え方が、この節分祭ならではの魅力です。天狗への信仰には、家内安全、商売繁盛、厄除開運、合格祈願などの願いも重なります。
当日は私たちも行列について歩き、途中で行われた豆まきで福豆をたくさん受け取りました。普段は飲食店や商店が並ぶ道を、衣装をまとった一行と太鼓が進む光景は印象的でした。天狗の大きな面だけでなく、道中を支える人々の装束や表情にも注目すると、行列の楽しみ方が広がります。

動画では、下北沢の商店街を進む大天狗と烏天狗、掲げられた提灯、行列を囲む観覧者の様子を見られます。写真と見比べながら、道中の賑わいをお楽しみください。
下北沢一番街商店街
下北沢一番街商店街は、現在の下北沢の賑わいをつくってきた商業地域の一つです。商店街振興組合の公式年表によれば、1927年の小田急線開業、1933年の井の頭線開業をきっかけに、周辺は農村から商業地へと急速に変わりました。1939年には「東京北澤通商店街商業組合」が結成され、商業者の学習施設である「店員道場」も設立されました。そろばんや習字を学ぶ場所が商店街の中にあったことは、買い物の場を超えた地域のつながりを物語ります。
戦後は、ほかの地域から移り住んだ商業者らによって下北沢の商業が発展。1949年には復興を目指す「努力連盟」が発足し、中元や歳末の売り出しなどに取り組みました。1964年に商店街振興組合が設立され、1965年には現在の「下北沢一番街商店街振興組合」へと改称。1966年に阿波おどりが始まり、1976年には「しもきた天狗まつり」が復活しました。地域の行事は、商店街の歴史と一体になって育ってきたのです。
今回の行列では、天狗まつりの旗が並ぶ狭い街路に大勢の人が集まりました。商店街は買い物や食事をする日常の空間でありながら、この日ばかりは祭礼の舞台に変わります。下北沢は演劇・音楽・古着の街としても有名ですが、古くから続く店と行事にも目を向けると、現在の街並みがいっそう面白く見えます。下北沢の小劇場、下北線路街、古着文化を巡った別の歴史散歩レポートもあわせてご覧ください。
最後は下北沢駅前のメイン会場で豆まき
行列のあとに向かったのは下北沢駅前の豆まきメイン会場です。開始前の会場には「第94回 下北沢天狗まつり」と書かれた看板と、紫色の幕、紅白の装飾が目立つステージが設けられていました。大天狗が街を歩く道中とは異なり、駅前の広場で祭りを楽しむ雰囲気がありました。

ステージにも大天狗と烏天狗が登場し、大きな提灯と天狗の面が並びました。道中で見た姿を近くで改めて眺めることができ、最後の豆まきでも福豆をたくさん受け取れました。行列とステージで、それぞれ違う形の「福は内!」を楽しめた一日でした。

畠山晋一
豆まきの会場では、畠山晋一氏による口上や挨拶も行われました。世田谷区の公式資料によると、畠山氏は世田谷区議会議員で、1999年4月に初当選し、2023年4月に7期目の当選を果たしています。自治体の議会という地域に関わる場で活動してきた人物が、伝統行事のステージにも登場していることが分かります。
「口上」は、祭りや催しなどの場で人々に向けて述べる言葉です。行列が視覚的に祭りを演出する一方、口上や挨拶は集まった人々に行事の節目を伝えます。畠山氏による口上の様子は次の動画に収めました。
別の動画では、畠山氏が日本語と英語で挨拶する場面から、豆まきが始まるまでを紹介しています。英語に切り替わった際には会場から笑いが起こり、外国人の観覧者も多かった今回の祭りの楽しい雰囲気が伝わります。言葉を通じて会場が一体になる瞬間に注目してください。
歴史散歩の参考に|関連記事とTimeWalk
祭りの魅力をより深く知るには、真龍寺と道了薩埵にまつわる天狗信仰、福を招く豆まきの掛け声、商店街が育んできた行事の歴史を押さえると、当日の光景が理解しやすくなります。天狗と民間伝承については天狗隠しを含む「神隠し」の歴史解説、下北沢周辺の地形や水の歴史は北沢川の暗渠を歩く記事も参考になります。今後の街歩きや見学企画はイベント一覧で紹介しています。
TimeWalkは、現在地や指定地点の近くにある歴史スポットを地図で探し、自分で歴史散歩を楽しめるWebアプリです。祭りの開催日以外にも、下北沢周辺の歴史スポットを探してみてください。祭りの開催中は主催者の案内や通行規制を優先して楽しみましょう。
まとめ
16人で観覧した2026年1月31日の天下一天狗道中。天狗が商店街を進む新鮮な光景を見ながら行列について歩き、道中と駅前ステージの両方でたくさんの福豆を受け取れました。外国人の観覧者も多く、祭りが地域の人々だけでなくさまざまな来訪者をつなぐ場になっていることを感じました。下北沢の街の歴史と節分の伝統が重なる、楽しい一日でした。
参考資料
- 下北沢一番街商店街振興組合「第94回 下北沢天狗まつり」(2026年の日程、天狗面車、福豆)
- 下北沢一番街商店街振興組合「イベント一覧」(真龍寺と道了薩埵)
- 下北沢一番街商店街振興組合「下北沢一番街商店街の歴史」(年表)
- 東京都公式観光サイト GO TOKYO「第94回下北沢天狗まつり」(会期と開催概要)
- 世田谷区「区議会議員紹介」(畠山晋一氏の読みと議員情報)
- 自由民主党世田谷区議団「畠山晋一」(初当選年と略歴)

