「多摩川花火大会」「二子玉川の花火大会」と呼ばれる花火大会は、世田谷側と川崎側で別々の2大会が開かれています。東京都世田谷区側の「世田谷区たまがわ花火大会」と、神奈川県川崎市側の「川崎市制記念多摩川花火大会」という別々の2大会が、多摩川を挟んで同じ日に開催されています。
主催も歴史も異なりますが、1994年から同時開催が続き、二子玉川・二子新地周辺では両岸の花火を同じ夜に楽しめる現在の形が定着しました。初めて行く人が迷いやすい「世田谷と川崎は何が違うのか」「なぜ同じ日に上げるのか」「なぜ夏ではなく秋なのか」を、歴史と2025年大会の情報から整理します。
2026年大会の現地レポート|開始の遅れ・フィナーレ・帰りの混雑
2026年大会も鎌田会場で観覧しました。公式プログラムは18時打ち上げ開始でしたが、現地では最初の花火を18時5分ごろに確認しました。2025年はカウントダウンから華やかに始まった一方、2026年は少し間を置いて単発の花火から始まりました。会場アナウンスで状況を説明していたように聞こえましたが内容は聞き取れず、開始が遅れた理由やトラブルの有無は確認できていません。
2026年の花火プログラム


18時台|鎌田会場から花火をほぼフルで撮影
2026年の公式プログラムでは18時開始と案内されていました。下の動画は鎌田会場から撮影した約1時間の記録で、開始時の様子から終盤まで続けて確認できます。
19時|フィナーレは圧巻の空中ナイアガラ
19時のフィナーレでは、黄金色の花火が夜空を埋める空中ナイアガラを鎌田会場から撮影しました。短い動画でフィナーレだけを見たい場合はこちらです。
終了後|鎌田会場から二子玉川駅まで約35分
花火終了後は19時10分ごろに鎌田会場を出発し、19時45分ごろに二子玉川駅へ着きました。西口は入場規制のため東口へ誘導されましたが、人の流れは比較的スムーズで、移動時間は約35分でした。下の動画では会場を出てから駅へ向かうまでの様子をダイジェストで確認できます。
2025年の多摩川花火大会に行ってきた
2025年10月4日には、第47回世田谷区たまがわ花火大会と第84回川崎市制記念多摩川花火大会が開催されました。世田谷側では鎌田会場の一般観覧エリアを利用しました。
16時ごろの鎌田会場は場所取りに余裕があった
2025年は16時ごろに鎌田会場へ入りました。この時間帯では一般観覧エリアにまだ空きがあり、場所を確保する余裕がありました。打ち上げ開始が近づくにつれて混雑は増しますが、2025年の現地では16時ごろなら場所を探しやすい状態でした。


18時の打ち上げ開始と19時のフィナーレ
2025年10月4日18時、鎌田会場から打ち上げ開始のカウントダウンを撮影しました。対岸で同時開催された川崎市制記念多摩川花火大会の花火も確認できます。
19時にはフィナーレを迎えました。打ち上げ開始から終了まで約1時間という近年の開催パターンを、現地映像でも確認できます。
2026年は会場配置が一部変更
2026年も鎌田会場と宇奈根会場が設けられていますが、会場内の区画や動線は2025年と一部異なります。2025年の場所取りの状況を参考にする場合も、2026年は下の会場マップと当日の公式案内を基準にしてください。

「多摩川花火大会」は実は2つある
世田谷側と川崎側の花火大会は、対岸で同時に開かれるため一体の大会に見えます。ただし、正式名称、主催、始まった年、演出の特徴はそれぞれ異なります。
| 比較項目 | 世田谷側 | 川崎側 |
|---|---|---|
| 正式名称 | 世田谷区たまがわ花火大会 | 川崎市制記念多摩川花火大会 |
| 開始年 | 1978年 | 1929年 |
| 開催側 | 東京都世田谷区 | 神奈川県川崎市 |
| 主な会場 | 二子玉川緑地運動場周辺 | 多摩川河川敷・二子橋から第三京浜付近 |
| 近年の打上規模 | おおむね約6,000発規模 | おおむね約6,000発規模 |
| 代表的な特徴 | 毎年のテーマを軸にした花火・音楽・スターマイン | 長い歴史と音楽花火「ハナビリュージョン」 |
両大会が同時開催になったのは1994年です。同じ大会の2会場として始まったのではなく、別々に始まった大会が連携して同じ日に開催されるようになりました。
川崎の花火大会は1929年から続く
川崎市制記念多摩川花火大会は1929年に始まりました。最初の会場は現在の二子橋周辺ではなく、下流の六郷橋付近です。「川開き」の行事として始まり、その後は多摩川大橋周辺などへ会場を移しました。
1941年から1948年までは戦争の影響で中断しています。1975年に会場が現在の高津区・二子橋下流付近へ移り、二子玉川・二子新地周辺で行われる現在の大会につながりました。
1978年、世田谷側でも花火大会が始まった
川崎大会が二子橋下流へ移った3年後の1978年、対岸の世田谷側で世田谷区たまがわ花火大会が始まりました。
2003年は荒天で中止となり、河川工事や安全上の事情から2004年度から2006年度まで休止しました。2007年に再開し、その後も多摩川河川敷を会場に開催されています。
なぜ世田谷と川崎は同じ日に花火を上げるのか
両大会は1994年から同時開催になりました。世田谷と川崎はそれぞれ別の大会を運営しながら、同じ夜に多摩川の両岸で花火を打ち上げています。
同時開催では観客の移動や交通規制、警備、安全対策も両岸にまたがります。現在の多摩川花火大会は、別々の歴史を持つ2大会が連携して成り立つ形式です。
なぜ多摩川の花火大会は秋に開催されるのか
両大会は以前、夏に開催されていました。2016年には大雨などの影響で川崎側観覧席が冠水し、2017年8月19日には急速に発達した積乱雲による雷雨で開催直前に両大会が中止となりました。
夏季の落雷や集中豪雨などへの安全対策を踏まえ、2018年から秋開催へ変更されました。現在の「秋の花火大会」という形には、多摩川河川敷で大規模イベントを安全に運営するための経緯があります。
世田谷と川崎では花火の特徴も違う
世田谷側|毎年のテーマを軸にした演出
世田谷区たまがわ花火大会は毎年テーマを設定し、テーマに沿って花火、音楽、スターマインなどを構成します。2025年大会までは10号玉も特徴の一つでしたが、2026年から安全対策等の観点で最大号数が10号から6号へ変更されました。
川崎側|長い歴史と「ハナビリュージョン」
川崎市制記念多摩川花火大会は1929年から続く歴史を持ち、音楽と花火を組み合わせた「ハナビリュージョン」が代表的な演出です。世田谷側のテーマ性とは異なる見どころがあります。
2023〜2026年の開催概要|近年は10月の土曜・18時開始が基本
近年の開催日と打上時間を並べると、10月の土曜日に両岸で同時開催し、18時から19時まで打ち上げる形が続いています。開催日は固定ではなく、2023年は10月21日、2024年は10月5日、2025年は10月4日、2026年は10月3日でした。
| 年 | 開催日 | 打上時間 | 世田谷側 | 川崎側 |
|---|---|---|---|---|
| 2023年 | 10月21日(土) | 18:00〜19:00 | 約6,000発 | 約6,000発 |
| 2024年 | 10月5日(土) | 18:00〜19:00 | 約6,000発 | 約10,000発 |
| 2025年 | 10月4日(土) | 18:00〜19:00 | 約6,000発 | 約6,000発 |
| 2026年 | 10月3日(土) | 18:00〜19:00 | 約6,000発 | 約6,000発 |
2024年の川崎側は市制100周年にあたり、例年より多い約10,000発が打ち上げられました。通常年は両大会とも約6,000発規模が目安です。
2025年大会はどんな大会だった?
2025年大会は10月4日に開催されました。世田谷側は第47回、川崎側は第84回で、双方とも約6,000発規模でした。
世田谷側|「彩~多摩川に映える、花火の彩り~」
世田谷側は「彩~多摩川に映える、花火の彩り~」をテーマに開催されました。サザエさんの楽曲に合わせたミュージックスターマイン、世田谷・川崎コラボレーション花火「花いっぱいのまち」、デジタルスターマイン、能登への祈りをテーマにした演出などが組まれました。
川崎側|市制100周年の次の年を意識した大会
川崎側は「新しいはじまりを、さあ、いっしょに。」をテーマに、市制100周年の翌年にあたる「100+1年目」を意識した大会として開催されました。
来場者数は、川崎側が公式発表で約19万人、世田谷側が区の資料で約27万人でした。両自治体の発表値を単純に合算すると約46万人規模です。
世田谷側の有料観覧席では18時30分ごろ、観客の右目に飛来物が当たり負傷する事故がありました。世田谷区は花火打上時の状況や原因を調査し、保安距離や有料観覧席配置などの見直しを検討しました。2026年からは安全対策等の観点で最大号数が6号へ変更されていますが、2025年の事故との直接的な因果関係は公表資料だけでは確定していません。
実際に行って分かった混雑と注意点
2025年の世田谷区公式案内では、二子玉川駅から会場まで90分以上かかる場合があるとされ、終了後は二子玉川駅周辺で最大2時間以上の滞留が発生する場合があると案内されていました。
分散ルートとしては、用賀駅まで徒歩約30分、成城学園前駅まで徒歩約50分という案内もありました。これらは2025年大会向けの公式情報です。開催年によって条件が変わるため、開催年ごとの公式案内を確認する必要があります。
2025年の現地確認では、16時ごろの鎌田会場には一般観覧エリアの空きがあり、場所を確保しやすい状況でした。2026年は会場内の区画や動線が一部変わっているため、2025年の状況は到着時刻の目安として参照し、当年の会場マップと公式案内をあわせて確認してください。
大会終了後の19時すぎには、鎌田会場から二子玉川駅へ向かう人の流れも撮影しました。昼間の場所取りだけでなく、終了後の混雑を考えて帰路を決める際の参考になります。
多摩川花火大会をもっと楽しむために知っておきたいこと
多摩川の花火大会の特徴は、対岸の2大会が同時に開かれることです。1つの河川空間の中で、世田谷側と川崎側がそれぞれ独自の演出を行うため、同じ場所から見ても両岸の花火が重なる独特の景観が生まれます。
世田谷大会は、多摩川への親しみ、環境美化、地域交流も大会の目的としており、翌朝には「多摩川クリーン作戦」が行われます。河川敷、地域住民、自治体、協賛者など多くの関係者によって支えられる地域イベントです。
東京近郊の花火大会を実際の観覧情報とあわせて比べたい場合は、いたばし花火大会の現地ガイドや、神宮外苑花火大会の実体験記事も参考になります。
よくある質問
多摩川花火大会は世田谷と川崎で同じ大会ですか?
別の大会です。世田谷側は「世田谷区たまがわ花火大会」、川崎側は「川崎市制記念多摩川花火大会」で、1994年から同時開催されています。
川崎と世田谷ではどちらが古いですか?
川崎側が古く、1929年に始まりました。世田谷側は1978年に始まっています。
なぜ10月ごろに開催されるようになったのですか?
2016年の大雨や2017年の雷雨による直前中止などを踏まえ、夏季の落雷・集中豪雨への安全対策から2018年に秋開催へ変更されました。
両大会を合わせると何発くらいですか?
近年は各大会がおおむね約6,000発規模で、両側を合わせると約12,000発規模になる年が多くあります。正式な打上数は開催年ごとに確認が必要です。
まとめ
多摩川花火大会は、1929年に始まった川崎市制記念多摩川花火大会と、1978年に始まった世田谷区たまがわ花火大会という2つの大会です。1994年から同時開催となり、2018年からは夏季の雷雨や集中豪雨への安全対策を背景に秋開催へ移りました。
2025年の現地では、16時ごろの鎌田会場に場所取りの余裕がありました。2026年は会場配置が一部変わっているため、現地へ向かう前に最新の会場マップを確認してください。

