大田市場や物流施設が集まる東京港の一角に、潮の満ち引きで姿を変える干潟、ヨシ原、淡水池、田んぼ、畑、雑木林がまとまって残されています。東京都大田区東海3-1の東京港野鳥公園です。
現在の公園の場所は、かつて東京湾の浅い海でした。1960年代に埋め立てられた土地に草原や池が自然に生まれ、生きものと野鳥が集まり、市民の保全運動を経て公園になりました。その後は、失われる環境を別の場所に再現する「環境移設」や干潟の拡張、里地里山の維持管理が重ねられています。
なぜ東京湾の埋立地に、干潟だけでなく田んぼや畑、雑木林まであるのでしょうか。公園の歴史をたどると、都市開発の途中で生まれた自然を守り、人の手で異なる環境をつなぎ直してきた経緯が見えてきます。
- 東京港野鳥公園とは
- 東京港野鳥公園の場所は、もともと海だった
- 埋立地に、なぜ自然が戻ってきたのか
- 市民の声から東京港野鳥公園が生まれた
- 人の手で育て、守る自然|東京港野鳥公園の自然再生
- そもそも「里地里山」とは?
- なぜ野鳥公園に田んぼ・畑・雑木林があるの?
- 東京港野鳥公園にはどんな自然環境がある?
- 海・干潟・池・田んぼ・林が、多様な生きものを支える
- 東京港野鳥公園は「渡り鳥のサービスエリア」
- 初心者はどこを見る?東京港野鳥公園の見どころ
- 里地里山フェスティバルとは?
- 里地里山フェスティバルはいつ始まった?これまでの開催史
- 何ができる?歴代フェスの代表的な体験
- なぜ野鳥公園で野菜収穫や稲の脱穀をするの?
- 春の「東京港野鳥公園フェスティバル」と何が違う?
- 普通の日とフェスの日、どちらがおすすめ?
- 東京港野鳥公園の利用案内・アクセス
- 東京港野鳥公園と里地里山フェスティバルのよくある質問
- まとめ|東京湾の埋立地だからこそ見える「人と自然の関係」
- 参考文献・参考資料
東京港野鳥公園とは
東京港野鳥公園は、東京都が設置する海上公園の一つです。所在地は東京都大田区東海3-1。2026年6月時点の公式情報では、開園面積は365,834.65平方メートルで、そのうち水域が121,444.55平方メートルあります。
園内には、東京湾の潮が入る干潟と潮入りの池、東西の淡水池、ヨシ原、草地、森林、自然生態園があります。自然生態園には田んぼ、畑、小川、雑木林、竹林があり、港湾・市場・幹線道路が集まる湾岸部の中で、性格の異なる水辺と陸地の環境が隣り合っています。
公式情報では、年間120種類前後、開園以来241種類の野鳥が確認されています。野鳥の種類だけを追うより、潮のある水辺、淡水の池、草地、林、田畑で生きものの顔ぶれが変わる点を見ると、公園の成り立ちが分かりやすくなります。
東京港野鳥公園の場所は、もともと海だった
公園周辺は、江戸時代から昭和30年代まで東京湾の遠浅の海でした。大森では海苔養殖が盛んで、江戸前の魚介類とともに海が地域の暮らしを支えていました。現在の大田市場や物流地区からは想像しにくい景観です。
1960年代になると、港や交通網、工場用地などを確保するために埋立てが進みました。大井ふ頭を含む東京港南部では、港湾施設や道路、倉庫などが整備され、浅い海は都市を支える土地へ変わっていきました。東京湾岸の土地利用がどう広がったかは、日本の土木の歴史にも港湾・埋立ての流れがまとまっています。
同じ東京湾岸の埋立地でも、その後は市場、住宅、商業地、公園など多様な用途へ変わりました。豊洲の歴史と比べると、東京港野鳥公園が湿地と生態系の保全へ進んだ特徴がよく分かります。昔の海岸線と現在の街を重ねて見る方法は、古地図まるわかりガイドでも紹介しています。
埋立地に、なぜ自然が戻ってきたのか
埋立て直後は、造成した土地が落ち着き、次の整備を待つ期間でした。現在の野鳥公園へつながる計画は、その間に生まれた自然環境を保全する動きから形になっていきます。その間に雨水がたまり、低い場所には池や湿地ができ、裸地には草が広がりました。
水辺には魚やカニなどが入り、草地には昆虫が増えました。餌と休息場所ができると野鳥も集まります。1970年代には地元の人びとが野鳥観察に訪れる場所になりました。海が埋立地になり、埋立地に草原と池が生まれ、生きものが増え、鳥を見に人が来るようになったのです。
この自然は、昔の東京湾がそのまま残ったものではなく、埋立て後の土地で新しく形成された環境でした。開発の途中に偶然生まれた環境が、後の保全運動と公園計画の出発点になりました。
市民の声から東京港野鳥公園が生まれた
東京湾は、長距離を移動する渡り鳥が休息し、餌をとる中継地です。埋立地に生まれた干潟や池にも鳥が集まったため、地元住民や自然保護団体から保全を求める声が高まりました。
東京都は葛西沖と城南地区に野鳥の保護区域を設ける方針を進め、専門家や市民と計画をつくりました。1978年4月1日、3.2ヘクタールの「大井第七ふ頭公園」が開園します。1983年には「東京港野鳥公園」へ改称されました。
同じ1983年、地元住民や日本野鳥の会などで構成された大井自然公園推進協議会は、干潟や湿地の再生を求めて約6万1千人の署名を集めました。学術論文に残るこの数字は、現在の公園が行政計画だけで形づくられたのではなく、市民による保全要求と結び付いて拡大した経緯を示します。
1989年には24.9ヘクタールへ拡大し、ネイチャーセンターが開館しました。自然観察の場だけでなく、湿地・草地・林などを管理しながら生息環境を保つ公園として基盤が整いました。
人の手で育て、守る自然|東京港野鳥公園の自然再生
東京港野鳥公園の整備では「環境移設」という考え方が採用されました。東京都の管理運営方針では、埋立地に自然発生していた淡水池、汽水池、干潟、砂礫地、草地などの環境を、新しい区域へ再現する考え方として説明されています。
大田市場の建設などで従来の池や湿地が失われる一方、その場所で成立していた環境の要素を別区域につくり直しました。潮入りの池、淡水池、干潟、草地、森林などを組み合わせ、生きものが利用できる環境を連続させています。
造成後も管理は続きます。水位、植生、泥や砂の状態、生きものの利用状況を見ながら、草刈りや植生管理、水辺の環境調整などが行われます。東京港野鳥公園の自然は、自然に生まれた環境と、人が復元・維持する環境が重なって現在まで続いています。
2018年4月1日には、埋立てで失われた干潟の再生を目的として前浜干潟が拡張されました。既存の干潟に隣接する約11ヘクタールの海面に新たな干潟を造成し、干潟面積は従来の約3倍になりました。
そもそも「里地里山」とは?
環境省は里地里山を、集落を取り巻く二次林、農地、ため池、草原などが組み合わさり、人の働きかけによって形成・維持されてきた地域として説明しています。薪や落ち葉の利用、農作業、水管理、草刈りなどが繰り返されることで、明るい林、田畑、水辺、草地といった複数の環境が保たれてきました。
それぞれの場所を利用する生きものも異なります。田んぼや小川には水辺の生きもの、草地には昆虫、雑木林には林を利用する鳥や昆虫が暮らします。近い範囲に異なる環境が並ぶことで、生物の生息場所や餌場の選択肢が増えます。
東京港野鳥公園では、この仕組みを自然生態園の田んぼ、畑、小川、雑木林などで再現し、継続的に管理しています。
なぜ野鳥公園に田んぼ・畑・雑木林があるの?
自然生態園には、田んぼ、畑、小川、西淡水池、雑木林、竹林があります。海辺の野鳥公園に農地がある理由は、田畑も生きものの生息環境を構成する一部だからです。
田んぼは稲を育てる場所であると同時に、水を張る時期には浅い水辺になります。畑や草地では植物と昆虫の関係が生まれ、雑木林では落ち葉や枯れ木を利用する生きものが暮らします。小川と池が田畑や林の近くにあることで、水辺から陸地までの環境が短い距離でつながります。
里地里山の環境は、人が手を入れる時期や方法によって姿が変わります。稲作、野菜栽培、草刈り、林の手入れは、景観を整える作業にとどまらず、明るい草地を保つ、浅い水辺をつくる、林床への光を確保するといった生息環境の管理にもつながります。
2026年度の公式行事カレンダーにも、種まきから収穫まで稲作を体験する「田んぼクラブ」と、田んぼ周辺の季節ごとの管理を体験して作業の理由を学ぶ「里山の仕事を学ぼう」が設定されています。農作業を入口に、公園の環境管理そのものを学ぶ年間プログラムです。
東京港野鳥公園にはどんな自然環境がある?
潮入りの池と干潟
潮入りの池は東京湾と水門でつながり、潮の干満に応じて水位が変化します。海水と淡水が混じる汽水環境で、潮が引くと泥の干潟が現れます。ゴカイやカニ、貝類、トビハゼなどが暮らし、それらを餌にするシギ・チドリ類などが利用します。
前浜干潟はネイチャーセンターから観察でき、2018年の拡張で面積が広がりました。潮の時間によって水面と泥地の割合が変わるため、同じ場所でも景観と鳥の動きが変化します。
淡水池
東淡水池と西淡水池は、潮入りの池とは水の条件が異なります。カモ類やカイツブリなど淡水域を利用する鳥が見られ、岸辺や水面、周囲の草地まで含めて一つの生息環境になっています。

ヨシ原・草地
ヨシ原は水辺と陸地の間に広がる環境です。茎の間は小鳥の隠れ場所になり、昆虫も利用します。草丈や湿り具合の違う草地が近くにあることで、水辺とは別の生きものが暮らせます。
自然生態園の田んぼ・畑・小川・雑木林
自然生態園は、里地里山の環境をまとまって見られる区域です。田んぼと畑、淡水の小川と池、雑木林や竹林が近接し、四季の花、昆虫、水辺の生きもの、林の鳥を観察できます。
海・干潟・池・田んぼ・林が、多様な生きものを支える
野鳥が公園を利用できるのは、鳥そのものだけを保護しているからではなく、餌と休息場所を含む環境がそろっているためです。干潟ではゴカイやカニなどの小動物が水鳥の餌になります。田んぼや淡水池には水辺の生きものが暮らし、草地や林の植物は昆虫や小鳥の生活場所になります。
一つの広い環境だけではなく、海水の影響を受ける場所、淡水の場所、乾いた草地、湿った草地、田畑、林がモザイク状に並ぶことが東京港野鳥公園の特徴です。鳥は季節や潮、天候に応じて利用する場所を変えます。
生物多様性を見るには、確認種数に加えて生きもの同士と環境の関係が手がかりになります。干潟の小動物を食べる鳥、草地の昆虫を利用する小鳥、水辺で繁殖や休息をする生きものなど、異なる環境のつながりが生態系を支えています。
東京港野鳥公園は「渡り鳥のサービスエリア」
シギやチドリの仲間には、繁殖地と越冬地の間を数千キロ単位で移動する種がいます。長い移動の途中では、餌をとり、休み、次の飛行に備える湿地が必要です。道路のサービスエリアのように、一定の間隔で立ち寄れる場所が渡りを支えます。
この渡りの経路はフライウェイと呼ばれます。東京湾は東アジア・オーストラリア地域のフライウェイ上にあり、東京港野鳥公園の干潟も中継地の一つです。2000年6月17日、公園は「東アジア・オーストラリア地域シギ・チドリ類重要生息地ネットワーク」の参加湿地になりました。
この枠組みは2006年に発足した「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ」へ移行し、現在も重要生息地の国際ネットワークとして位置づけられています。公園公式情報では、2000年にメダイチドリの飛来数が参加基準を超えていたことが参加の背景として説明されています。
東京湾東岸にも、葛西、行徳など渡り鳥が利用する湿地があります。葛西・浦安・行徳・妙典の歴史散歩と合わせると、一つの公園だけでなく東京湾全体が水鳥の移動を支える地域であることが分かります。
初心者はどこを見る?東京港野鳥公園の見どころ
最初に全体像をつかみやすいのはネイチャーセンターです。ガラス張りの観察ロビーから潮入りの池と前浜干潟を見渡せ、備え付けの望遠鏡を無料で利用できます。館内には日本野鳥の会のレンジャーが常駐し、園内の最新情報や自然解説を得られます。無料の双眼鏡貸出も約50台あります。

東園では潮入りの池、前浜干潟、東淡水池、観察小屋を見比べられます。西園では西淡水池と自然生態園が近く、田んぼ、畑、小川、雑木林まで歩けます。鳥の名前を先に覚えるより、水辺の種類や植生の違いを見ると、鳥がいる場所の理由を理解しやすくなります。
ネイチャーセンター地下の「がた潟ウォーク」では、干潟上の遊歩道からカニやトビハゼなどを近くで観察できます。通常立ち入りできない保護区域とは別に、来園者が干潟の生きものを見られる施設として整備されています。
里地里山フェスティバルとは?
里地里山フェスティバルは、東京港野鳥公園で秋に開かれる大型イベントです。自然生態園や芝生広場、ネイチャーセンターなどを使い、野菜収穫、稲の脱穀、自然観察、講演、工作、展示、自然保護団体の企画などが行われてきました。
収穫や脱穀は、自然生態園の田畑を一年通して管理する流れの中にあります。自然素材の工作、干潟や林の観察、野鳥・生態系の講演なども組み合わさり、公園で維持されている里地里山と湿地の環境を体験できる一日になります。
2026年は11月に「第12回里地里山フェスティバル」を開催予定です。2026年度公式行事カレンダーは「正式決定後、別途広報」としており、2026年8月23日時点では開催日と時間は発表されていません。
里地里山フェスティバルはいつ始まった?これまでの開催史
主催者、東京都、日本野鳥の会などの資料で確認できる開催史をまとめると、次のようになります。
| 年 | 回 | 開催日・状況 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 2013 | 第2回 | 開催記録あり | 東京都の海上公園資料に第2回の開催記録 |
| 2014 | 第3回 | 11月24日(月・祝) | 樹拓アート、いきものフラッグ作り、市民団体・NPOブース。ネイチャーセンター25周年写真展 |
| 2015 | 第4回 | 11月23日(月・祝) | 日本野鳥の会の年度事業報告で開催実績を確認 |
| 2016 | 第5回 | 11月20日(日) | 野菜収穫、工作、スタンプラリーなど |
| 2017 | 第6回 | 11月19日(日) | 野菜収穫、稲の脱穀、干潟・自然観察など |
| 2018 | 第7回 | 11月18日(日) | 野鳥観察、工作、野菜収穫など |
| 2019 | 第8回 | 11月17日(日) | 開園30周年。野菜収穫、干潟観察、貝殻工作、自然保護団体展示など |
| 2020 | 第9回予定 | 中止 | 新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止 |
| 2021 | — | 代替企画を実施 | オンライン講演、はつか大根収穫祭、ネイチャーセンターの展示会・写真展など |
| 2022 | — | 中止 | 稲刈り・脱穀・野菜収穫体験、前浜干潟観察会などを代替行事として実施 |
| 2023 | 第9回 | 11月19日(日) | 来園者1,580人。野菜収穫、工作・展示、ヨガ、オオタカ講座、保護区ツアーなど |
| 2024 | 第10回 | 11月17日(日) | 来園者1,702人。バードウォッチングトーク、野菜収穫、自然観察、工作など |
| 2025 | 第11回 | 11月16日(日) | 来園者1,369人。野菜収穫、稲の脱穀、ヒクイナの講演、鳥の剥製・羽の展示、どんぐりゴマ、わら細工など |
| 2026 | 第12回 | 11月開催予定 | 日程・時間・プログラムは正式決定後に別途広報 |
2022年の行事カレンダーには「第10回」とする計画表記がある一方、2023年の主催者レポートは実開催イベントを「第9回」としており、中止回を含めるかで古い資料の回数表記に揺れがあります。
何ができる?歴代フェスの代表的な体験
農作業
野菜収穫は長く続く代表的な企画です。稲の脱穀も複数年で実施され、2025年には園内で収穫した稲を使った脱穀体験が行われました。自然生態園の田畑が、展示物ではなく年間の管理対象であることを体で理解できる企画です。
自然観察
干潟観察、野鳥観察、自然生態園の観察、通常は入れない保護区域を使うツアーなどが実施されてきました。2019年には干潟観察、2023年には保護区ツアーが確認できます。実施場所や立入範囲は企画ごとに設定されます。
講演・学習
野鳥や生態系、自然保全を扱う講演も組み込まれます。2023年はオオタカ、2025年はヒクイナをテーマにした講演が行われました。2021年の代替企画では、カラスをテーマにしたオンライン講演も実施されています。
工作・展示
どんぐり、わら、貝殻など自然素材を使う工作、鳥の剥製や羽を使う展示、自然保護団体の活動紹介などがあります。2014年には樹拓アートやいきものフラッグ作り、2019年には貝殻工作、2025年にはどんぐりゴマやわら細工が行われました。内容は年ごとに変わり、2026年の実施企画は正式発表後に確定します。
なぜ野鳥公園で野菜収穫や稲の脱穀をするの?
里地里山では、農作業や林の管理と生態系が長く結び付いてきました。田んぼに水を入れ、稲を育て、刈り取り、翌年に向けて手入れする過程で、水辺の状態や植生が変わります。畑の耕作、草刈り、雑木林の管理も、光の入り方や植物の生え方に影響します。
東京港野鳥公園の自然生態園でも、田畑や林は継続的に管理されています。フェスティバルの収穫や脱穀は、その一年の循環の一部を来園者が体験する機会です。農作業と自然観察を同じ公園で扱う理由は、田んぼ、畑、草地、林、水辺が一つの生息環境のまとまりをつくっているためです。
春の「東京港野鳥公園フェスティバル」と何が違う?
東京港野鳥公園では、春に「東京港野鳥公園フェスティバル」、秋に「里地里山フェスティバル」が開かれています。両方とも自然観察、工作、展示、収穫体験などが重なり、季節ごとの自然や管理作業に合わせて企画の比重が変わります。
秋は稲の脱穀や野菜収穫など、その季節の里地里山管理が目立ちます。春は渡りの時期と重なり、干潟や自然生態園の観察企画も組み込まれます。2026年5月17日の第11回東京港野鳥公園フェスティバルには1,916人が来園し、子ども野菜収穫、ツバメとアマツバメの講演、前浜の実験ツアー、自然生態園観察ツアー、貝殻工作などが行われました。
季節によって公園で進んでいる管理作業や見られる生きものが変わり、その違いがイベント内容にも表れます。
普通の日とフェスの日、どちらがおすすめ?
| 目的 | 通常日 | フェスの日 |
|---|---|---|
| 観察 | ネイチャーセンター、観察小屋、自然生態園を自分のペースで回りやすい | 観察会やガイド企画が増える年がある |
| 体験 | 無料双眼鏡、望遠鏡、レンジャー解説を利用できる | 収穫、脱穀、工作、講演、展示などが加わる |
| 人の多さ | 静かに観察しやすい | 大型イベントのため来園者が増える |
| 参加条件 | 通常の入園案内に従う | 企画ごとに事前申込、定員、年齢条件が設定される場合がある |
2025年秋の里地里山フェスティバルと2026年春の東京港野鳥公園フェスティバルは入園無料で開催されました。2026年秋の入園料や個別企画の参加条件は、正式な開催案内で確定します。
東京港野鳥公園の利用案内・アクセス
| 所在地 | 東京都大田区東海3-1 |
|---|---|
| 入園料 | 大人(高校生以上)300円/65歳以上150円/中学生150円。都内在住・在学の中学生と小学生以下は無料 |
| 開園時間 | 2~10月 9:00~17:00/11~1月 9:00~16:30。入園受付は閉園30分前まで |
| 休園日 | 毎週月曜日。月曜日が祝日または都民の日の場合は翌火曜日。年末年始休園あり |
| 観察用具 | 双眼鏡約50台を無料貸出。ネイチャーセンターの望遠鏡も無料 |
鉄道では東京モノレール「流通センター」駅から徒歩約15分です。JR大森駅、京急平和島駅からは京急バスを利用し、「野鳥公園」または「東京港野鳥公園」停留所から徒歩約5分。JR品川駅港南口からは都営バスの大田市場方面を利用できます。運行先や停留所は曜日によって異なります。
一般日の駐車場は無料で、公式案内では平日・土曜午前23台、土曜午後・日曜・祝日は40台分が加わります。大型イベントでは駐車場を閉鎖する場合があり、2026年春フェスでも一般駐車場は利用停止となりました。

園内ではペット同伴不可、生物の持ち帰り・持ち込み不可、保護区域への立入り不可などの利用規則があります。ネイチャーセンターにはレンジャーが常駐し、ボランティアによる自然解説も行われています。
東京港野鳥公園と里地里山フェスティバルのよくある質問
野鳥に詳しくなくても楽しめる?
楽しめます。ネイチャーセンターの観察ロビー、望遠鏡、レンジャーの解説があり、鳥名を知らなくても干潟、池、草地、林の違いから観察できます。
双眼鏡は必要?
持参しなくても観察できます。双眼鏡は約50台が無料貸出され、ネイチャーセンターには無料の望遠鏡があります。
子どもでも楽しめる?
自然生態園、干潟紹介コーナー、がた潟ウォークなど、鳥以外の生きものや環境を見られる場所があります。小学生以下は入園無料です。イベントは企画ごとに対象年齢や保護者同伴条件が設定されます。
見学時間はどれくらい?
主要部だけなら1~2時間、ネイチャーセンター、潮入りの池、観察小屋、自然生態園までゆっくり回るなら2~3時間ほどが一つの目安です。観察時間は鳥の動きや潮位でも変わります。
雨の日でも利用できる?
ネイチャーセンターには屋内の観察ロビーや展示があります。屋外施設は天候の影響を受け、イベントは企画ごとに雨天時の扱いが設定されます。
野鳥が多い季節は?
春と秋はシギ・チドリ類の渡り、冬はカモ類が見どころになります。公式サイトでは当月に見られる鳥やシギ・チドリの観察予報を公開しています。
里地里山フェスティバルは毎年開催される?
秋の恒例行事として続いていますが、2020年と2022年は中止、2021年は大型フェスの代替企画が行われました。2026年は11月に第12回を開催予定です。
里地里山フェスティバルは毎回日曜日?
2014年11月24日と2015年11月23日は月曜・祝日に開催されました。2016、2017、2018、2019、2023、2024、2025年の実開催回は日曜日です。2026年は開催日未発表です。
フェスの日は入園無料?
近年は入園無料の開催例があり、2025年秋と2026年春も無料でした。2026年秋の扱いは正式な開催案内で確定します。
春の東京港野鳥公園フェスティバルとの違いは?
春と秋の両方に自然観察、工作、収穫などがあります。秋は稲の脱穀や野菜収穫など、その季節の里地里山管理と結び付く企画が目立ちます。
野菜収穫は誰でも参加できる?
参加条件は年ごと、企画ごとに異なります。過去には子ども向け、当日受付、事前申込制などの形式がありました。2026年秋の条件は正式プログラムで決まります。
普段の日でも田んぼや畑は見られる?
自然生態園の田んぼ、畑、小川、雑木林は通常開園日に見られます。季節によって水田や作物、草地の状態が変わり、年間の管理の流れを観察できます。
まとめ|東京湾の埋立地だからこそ見える「人と自然の関係」
東京港野鳥公園の場所は、浅い海から埋立地へ変わり、整備を待つ間に草原や池が生まれました。そこへ生きものと野鳥が集まり、市民の保全運動が公園化につながりました。
その後は環境移設、干潟再生、田んぼ・畑・雑木林を含む里地里山の管理が続いています。秋の里地里山フェスティバルは、収穫や脱穀、自然観察、工作、講演を通じて、その管理と生態系のつながりに触れられる機会です。都市開発と自然発生、人による復元と維持管理が同じ場所に重なっていることが、東京港野鳥公園の歴史を形づくっています。

