アメリカ時価総額トップ10の社員報酬・役員報酬|NVIDIA・Apple・SpaceXなどを公式資料で比較

世界最大級の企業では、社員と経営者はいくらの報酬を得ているのでしょうか。2026年9月17日時点のアメリカ企業の時価総額トップ10には、NVIDIA、Apple、Alphabet、Microsoft、Amazon、SpaceX、Meta Platforms、Broadcom、Tesla、Micron Technologyが並びます。

公式資料を読むと、Metaの中央値社員の年間総報酬は$388,200(約6,056万円)、NVIDIAは$282,050(約4,400万円)です。一方、Amazonは$40,206(約627万円)です。経営者ではMicrosoftのSatya Nadella氏が$96,496,790(約150.53億円)、BroadcomのHock Tan氏がSECのSummary Compensation Table上で$205,278,006(約320.23億円)。TeslaのElon Musk氏はさらに桁が違い、2025年の同表では$158,359,009,867(約24.70兆円)と記載されています。

役員報酬の「Total」には、基本給、賞与、株式報酬、ストックオプションの付与日公正価値、その他報酬などが含まれます。TeslaではMusk氏の2025年のTotalが$158,359,009,867(約24.70兆円)で、その中心はオプションの付与日公正価値です。同社が別に示す2025年の実現報酬は$0(0円)です。

アメリカ時価総額トップ10と社員の年間総報酬中央値

順位はアメリカに本社を置く企業に限定し、2026年9月17日の米国市場終了時点の時価総額を基準にしています。世界企業全体のランキングでは台湾のTSMCなどが途中に入るため、順位は異なります。時価総額は株価で毎日変動し、10位前後は入れ替わります。円換算は、Reutersが同日に1ドル=156円前後と報じた為替相場を参考に、計算を分かりやすくするため1ドル=156円で統一しました。

順位会社時価総額社員の年間総報酬中央値CEO報酬倍率本社・主要拠点
1NVIDIA$5.30兆(約826.80兆円)$282,050(約4,400万円)129倍カリフォルニア州サンタクララ
2Apple$4.92兆(約767.52兆円)$139,483(約2,176万円)533倍カリフォルニア州クパチーノ
3Alphabet$4.17兆(約650.52兆円)$310,826(約4,849万円)35倍カリフォルニア州マウンテンビュー
4Microsoft$3.70兆(約577.20兆円)$200,972(約3,135万円)480倍ワシントン州レドモンド
5Amazon$2.71兆(約422.76兆円)$40,206(約627万円)51倍ワシントン州シアトル
6SpaceX約$2.10兆(約327.60兆円)比較可能な公式値を確認できずテキサス州スターベース
7Meta Platforms$1.74兆(約271.44兆円)$388,200(約6,056万円)65倍カリフォルニア州メンロパーク
8Broadcom$1.66兆(約258.96兆円)$378,281(約5,901万円)543倍カリフォルニア州パロアルト
9Tesla$1.45兆(約226.20兆円)$62,786(約979万円)2,522,203倍※テキサス州オースティン
10Micron Technology$1.103兆(約172.07兆円)$58,461(約912万円)529倍アイダホ州ボイシ
※時価総額は2026年9月17日終値ベースの概算です。上場企業はStockAnalysisおよびYChartsの同日データで再確認しました。SpaceXは同日取引時間帯の時価総額約$2.10兆を採用しています。※Teslaの倍率はSECのSummary Compensation Table上の報酬額を使った会社開示値です。Musk氏の2025年実現報酬は$0(0円)で、表の巨額報酬は主として株式オプションの付与日評価額です。

米国の大手上場会社で共通して比較しやすい社員報酬指標は、SECのCEO Pay Ratio開示に使われる中央値の従業員の年間総報酬です。従業員を報酬順に並べたとき、中央に位置する社員の年間総報酬を示します。日本の有価証券報告書で使われる「平均年間給与」「平均年齢」とは開示の物差しが異なります。

「総報酬」には、会社の算定方法に応じて給与、残業代、賞与、コミッション、株式報酬などが含まれます。対象となる国、フルタイム・パートタイム・臨時社員の扱いも会社ごとに違います。SECルールは複数の算定方法や一定の除外を認めているため、この表には各社の人員構成と報酬制度の違いも表れます。

株主、取締役、CEO、上場会社の基本関係は、「株式会社とは何か|株主・社長・取締役・上場の仕組みを歴史から理解する」で整理しています。SpaceXのような大型IPOと時価総額の読み方は、「IPOとは?上場ニュースの読み方と話題企業のその後を初心者向けに解説」も参照してください。

NVIDIA――GPUからAIインフラの中核へ

NVIDIAは1993年、Jensen Huang氏らが創業しました。1999年にGPUを打ち出し、PCゲームと3Dグラフィックスで成長した後、CUDAによる並列計算、データセンター、生成AIへ事業の重心を広げました。現在の主要拠点はカリフォルニア州サンタクララです。

FY2026の中央値社員の年間総報酬は$282,050(約4,400万円)。CEOのJensen Huang氏は$36,343,830(約56.70億円)で、倍率は129対1です。

役員主な役職年間総報酬
Jensen HuangPresident & CEO$36,343,830(約56.70億円)
Colette KressEVP & CFO$14,340,850(約22.37億円)
Ajay PuriEVP, Worldwide Field Operations$14,777,327(約23.05億円)
Debora ShoquistEVP, Operations$14,294,710(約22.30億円)
Timothy TeterEVP, General Counsel & Secretary$14,276,382(約22.27億円)

Huang氏の内訳は、基本給$1,497,627(約2.34億円)、株式報酬$24,800,511(約38.69億円)、非株式インセンティブ$6,000,000(約9.36億円)、その他$4,045,691(約6.31億円)です。総額の中心は株式報酬です。

Huang氏はNVIDIA創業前にLSI LogicとAMDで勤務し、Oregon State Universityで電気工学の学士、Stanford Universityで電気工学の修士を取得しました。創業から30年以上、同じ人物がCEOを務め続けている点も、トップ10企業の中で際立ちます。

Apple――2026年にCEO交代、報酬データはTim Cook時代

Appleは1976年に創業し、Mac、iPod、iPhone、Apple Watch、サービスへ事業を広げました。本社はApple Parkのあるカリフォルニア州クパチーノです。2026年9月1日、John Ternus氏がCEOに就任し、Tim Cook氏はExecutive Chairmanとなりました。

以下の報酬は2025年度の開示で、当時CEOだったCook氏を基準にしています。中央値社員は$139,483(約2,176万円)、Cook氏の年間総報酬は$74,294,811(約115.90億円)、倍率は533対1でした。

役員2025年度の主な役職年間総報酬
Tim CookCEO$74,294,811(約115.90億円)
Kevan ParekhSVP & CFO$22,467,309(約35.05億円)
Kate AdamsSVP, General Counsel & Secretary$27,032,248(約42.17億円)
Sabih KhanSVP & COO$27,031,671(約42.17億円)
Luca MaestriFormer SVP & CFO$15,482,928(約24.15億円)
Deirdre O’BrienSVP, Retail + People$27,047,633(約42.19億円)

Cook氏の内訳は基本給$3,000,000(約4.68億円)、株式報酬$57,535,293(約89.76億円)、非株式インセンティブ$12,000,000(約18.72億円)、その他$1,759,518(約2.74億円)です。

現在のCEOであるTernus氏は2001年にAppleへ入り、iPad、AirPods、iPhone、Mac、Apple Watchなどのハードウェア開発を率いてきました。Apple入社前はVirtual Research Systemsの機械エンジニアで、University of Pennsylvaniaで機械工学の学士を取得しています。

Alphabet――CEOより高い報酬の幹部がいる

Googleは1998年にLarry Page氏とSergey Brin氏が創業し、検索・広告からYouTube、Android、Google Cloud、AIへ拡大しました。2015年には持株会社Alphabetが発足しています。本社はカリフォルニア州マウンテンビューです。

2025年の中央値社員は$310,826(約4,849万円)。Sundar Pichai氏の年間総報酬は$10,906,079(約17.01億円)で、CEO倍率は35対1です。Pichai氏の2025年の新規株式報酬は$0(0円)で、この年の総報酬を大きく押し下げました。

役員主な役職年間総報酬
Sundar PichaiCEO, Alphabet & Google$10,906,079(約17.01億円)
Anat AshkenaziSVP & CFO$31,259,031(約48.76億円)
Ruth PoratPresident & CIO$29,139,128(約45.46億円)
Philipp SchindlerSVP & Chief Business Officer, Google$42,201,551(約65.83億円)
Kent WalkerPresident, Global Affairs / CLO$29,139,128(約45.46億円)

Pichai氏の内訳は基本給$2,007,692(約3.13億円)、株式報酬$0(0円)、その他$8,898,387(約13.88億円)です。そのため2025年はChief Business OfficerのPhilipp Schindler氏など複数の幹部がPichai氏を上回りました。

Pichai氏は2004年にGoogleへ入社し、Chrome、Androidなどを率いた後、2015年にGoogle CEO、2019年にAlphabet CEOとなりました。Indian Institute of Technology Kharagpurで学士、Stanford Universityで修士、University of PennsylvaniaのWharton SchoolでMBAを取得しています。

Microsoft――Nadella氏の約150億円の大半は株式

Microsoftは1975年にBill Gates氏とPaul Allen氏が創業しました。MS-DOS、Windows、Officeを基盤に成長し、現在はAzure、Microsoft 365、GitHub、ゲーム、AIまで大規模に展開しています。本社はワシントン州レドモンドです。

FY2025の中央値社員は$200,972(約3,135万円)。Satya Nadella氏の年間総報酬は$96,496,790(約150.53億円)で、倍率は480対1です。

役員主な役職年間総報酬
Satya NadellaChairman & CEO$96,496,790(約150.53億円)
Amy HoodEVP & CFO$29,481,551(約45.99億円)
Judson AlthoffEVP$28,198,734(約43.99億円)
Takeshi NumotoEVP & CMO$11,876,630(約18.53億円)
Bradford SmithVice Chair & President$28,267,295(約44.10億円)

Nadella氏の内訳は基本給$2,500,000(約3.90億円)、株式報酬$84,245,496(約131.42億円)、非株式インセンティブ$9,555,000(約14.91億円)、その他$196,294(約3,062万円)です。総額の約87%を株式報酬が占めます。

Nadella氏は1992年にMicrosoftへ入社し、クラウド事業などを率いて2014年にCEOとなりました。Mangalore Universityで電気工学、University of Wisconsin–Milwaukeeでコンピューター科学修士、University of ChicagoでMBAを取得しています。Microsoft入社前にはSun Microsystemsで勤務しました。

Amazon――表上のCEO報酬が小さく見える理由

Amazonは1994年にJeff Bezos氏がオンライン書店として創業しました。Eコマース、物流、AWS、広告、Prime Video、デバイスなどへ広がり、世界最大級の雇用主にもなっています。主要本社はワシントン州シアトルで、バージニア州アーリントンにも大規模なHQ2を置きます。

2025年の中央値社員は$40,206(約627万円)で、対象は世界のフルタイム・パートタイムの恒常・臨時社員を含みます。米国フルタイム社員だけの中央値は$53,211(約830万円)と別に開示されています。

役員主な役職年間総報酬
Andy JassyPresident & CEO$2,069,861(約3.23億円)
Jeff BezosFounder & Executive Chair$1,681,840(約2.62億円)
Brian OlsavskySVP & CFO$372,000(約5,803万円)
Matt GarmanCEO, AWS$617,281(約9,630万円)
Douglas HerringtonCEO, Worldwide Amazon Stores$425,365(約6,636万円)
David ZapolskySVP, Global Affairs & Legal$372,000(約5,803万円)

Jassy氏の2025年の内訳は基本給$365,000(約5,694万円)、当年の新規株式報酬$0(0円)、その他$1,704,861(約2.66億円)、合計$2,069,861(約3.23億円)です。ところが2025年に過年度の株式が権利確定した時点の価値は$43,235,494(約67.45億円)でした。Amazonは長期RSUを過年度にまとめて付与することがあり、単年度のSummary Compensation Tableだけでは経済的な価値の動きが見えにくい会社です。

Jassy氏は1997年にAmazonへ入社し、AWSを立ち上げて長く率いた後、2021年にAmazon CEOへ就任しました。Harvard UniversityでAB、Harvard Business SchoolでMBAを取得しています。

SpaceX――Musk氏よりShotwell氏の開示報酬がはるかに大きい

SpaceXは2002年にElon Musk氏が設立し、Falcon、Dragon、Starship、Starlinkを軸に、打ち上げ、宇宙輸送、衛星通信を展開してきました。2026年の上場後、時価総額で米国トップ10に入りました。SEC提出資料のPrincipal Executive Officesは1 Rocket Road, Starbase, Texasで、主要本社はテキサス州スターベースです。

SpaceXの公開資料では、他9社と同じ形式の「中央値社員の年間総報酬」は未開示です。一覧表は公式値の有無をそのまま反映しています。

役員役職基本給オプション・株式等年間総報酬
Elon MuskCEO / CTO / Chairman$54,080(約844万円)$0(0円)$54,080(約844万円)
Gwynne ShotwellPresident / COO / Director$1,080,127(約1.68億円)オプション$82,969,515(約129.43億円)、株式$1,727,160(約2.69億円)$85,806,897(約133.86億円)
Bret JohnsenCFO$825,000(約1.29億円)オプション$9,013,002(約14.06億円)$9,838,002(約15.35億円)

2025年の開示ではMusk氏の総額が$54,080(約844万円)なのに対し、Gwynne Shotwell氏は$85,806,897(約133.86億円)です。Shotwell氏の総額の大半は、オプションの付与日公正価値$82,969,515(約129.43億円)が占めます。

Shotwell氏はNorthwestern Universityで機械工学の学士、応用数学系の修士を取得し、The Aerospace Corporationなどを経て2002年にSpaceXへ入りました。長くPresident兼COOとして、顧客開拓から日常運営、打ち上げ事業の拡大まで担ってきた人物です。

Meta――Zuckerberg氏の基本給は156円、総報酬は約39億円

Facebookは2004年にHarvard Universityの学生だったMark Zuckerberg氏らが始め、Instagram、WhatsAppなどを傘下に加えました。2021年に社名をMeta Platformsへ変更し、現在はSNS、広告、AI、Reality Labs、スマートグラスなどを展開しています。本社はカリフォルニア州メンロパークです。

2025年の中央値社員は$388,200(約6,056万円)で、今回公式値を確認できた9社の中で最も高い水準です。CEOのZuckerberg氏は$25,125,904(約39.20億円)、倍率は65対1です。

役員主な役職年間総報酬
Mark ZuckerbergCEO$25,125,904(約39.20億円)
Susan LiCFO$20,062,612(約31.30億円)
Christopher CoxChief Product Officer$21,691,398(約33.84億円)
Javier OlivanCOO$24,520,549(約38.25億円)
Andrew BosworthCTO$21,955,122(約34.25億円)

Zuckerberg氏の基本給は$1(156円)、賞与$0(0円)、株式報酬$0(0円)です。一方、「その他報酬」が$25,125,903(約39.20億円)あり、本人と家族のセキュリティ、住宅警備、プライベート航空機利用などの費用が大きな部分を占めます。

Zuckerberg氏はHarvard Universityでコンピューター科学を学び、在学中にFacebookを立ち上げました。Metaの2026年Proxy Statementも学歴欄を「Attended Harvard University」と記載しており、卒業学位として扱わない点が正確です。

Broadcom――約320億円のCEO報酬は将来年度分を前倒し

現在のBroadcomは、半導体通信部品を源流とする事業にインフラソフトウェアを組み合わせた巨大企業です。Avagoが2016年にBroadcom Corporationを買収してBroadcomの名を引き継ぎ、2023年にはVMwareを買収しました。本社はカリフォルニア州パロアルトです。

FY2025の中央値社員は$378,281(約5,901万円)。CEOのHock Tan氏はSECの通常のSummary Compensation Tableで$205,278,006(約320.23億円)、倍率は543対1です。

役員主な役職年間総報酬
Hock TanPresident & CEO$205,278,006(約320.23億円)
Kirsten SpearsCFO & Chief Accounting Officer$28,164,046(約43.94億円)
Mark BrazealChief Legal & Corporate Affairs Officer$28,619,011(約44.65億円)
Charlie KawwasPresident, Semiconductor Solutions Group$2,115,626(約3.30億円)

Tan氏の通常表の内訳は基本給$1,200,000(約1.87億円)、株式報酬$202,351,080(約315.67億円)、その他$1,726,926(約2.69億円)です。株式報酬にはFY2028~FY2030に対応する長期PSUを前倒しした影響があります。

Broadcomはこの特殊性を示すため、補足表も開示しています。前倒し要因を調整した補足的なCEO総報酬は$35,034,926(約54.65億円)、補足倍率は93対1です。同じ会社・同じ年度でも、何を測る表かで$205,278,006(約320.23億円)と$35,034,926(約54.65億円)まで差が出ます。

Tan氏はマレーシア・ペナンからMITへ進み、機械工学の学士・修士を取得した後、Harvard Business SchoolでMBAを取得しました。General Motors、PepsiCo、Commodore、Integrated Circuit Systemsなどを経て、2006年から現在につながる会社のCEOを務めています。

Tesla――約24.7兆円はオプション報酬の付与日評価額

Teslaは2003年にMartin Eberhard氏とMarc Tarpenning氏らによって設立され、Elon Musk氏は2004年の初期投資ラウンドで会長となり、2008年にCEOへ就任しました。現在は電気自動車、蓄電池・エネルギー、充電、AI、ロボティクスへ事業領域を広げています。本社は1 Tesla Road, Austin, Texasです。

2025年の中央値社員は$62,786(約979万円)。SEC表上のMusk氏の総報酬は$158,359,009,867(約24.70兆円)で、会社開示のCEO倍率は2,522,203対1です。

役員主な役職2025年Summary Compensation Table総額
Elon MuskTechnoking & CEO$158,359,009,867(約24.70兆円)
Vaibhav TanejaCFO$403,000(約6,287万円)
Tom ZhuSVP$376,322(約5,871万円)

Musk氏の数字は主としてオプション報酬の付与日公正価値です。会社の注記では、そのうち$132,298,849,867(約20.64兆円)が2025 CEO Performance Awardの最大付与日公正価値、$26,060,160,000(約4.07兆円)が2025 CEO Interim Awardの付与日公正価値です。後者は2026年4月に全額失効しました。

Teslaは別表で「Realized Compensation」も示し、Musk氏の2025年実現報酬を$0(0円)、中央値社員との実現報酬倍率を0.00対1としています。約24.7兆円は2025年のオプション報酬の付与日公正価値として計上された数字です。

Micron Technology――中央値社員は台湾の製造エンジニア

Micron Technologyは1978年にアイダホ州ボイシで設立された半導体メモリー企業です。DRAM、NAND、ストレージに加え、AIサーバー向けのHBMが重要な成長分野となっています。本社もボイシにあります。

FY2025の中央値社員は$58,461(約912万円)で、会社はこの人物を台湾勤務のManufacturing Engineerと明記しています。Micronの中央値には、米国外の製造拠点を含むグローバルな従業員構成が表れています。CEOのSanjay Mehrotra氏は$30,940,146(約48.27億円)、倍率は529対1です。

役員主な役職年間総報酬
Sanjay MehrotraChairman, President & CEO$30,940,146(約48.27億円)
Mark MurphyEVP & CFO$11,116,705(約17.34億円)
Manish BhatiaEVP, Global Operations$11,761,916(約18.35億円)
Scott DeBoerEVP, Chief Technology & Products Officer$10,224,615(約15.95億円)
Sumit SadanaEVP & Chief Business Officer$11,814,222(約18.43億円)

Mehrotra氏の内訳は基本給$1,446,185(約2.26億円)、株式報酬$25,360,029(約39.56億円)、非株式インセンティブ$3,894,990(約6.08億円)、その他$238,942(約3,727万円)です。

Mehrotra氏はSanDiskの共同創業者で、同社を1988年のスタートアップから2016年の売却まで率い、2011~2016年にはCEOを務めました。2017年にMicronへ移り、現在はChairman兼CEOです。University of California, Berkeleyで電気工学・コンピューター科学の学士と修士を取得し、70件を超える特許を持ちます。

社員報酬中央値が約627万円から約6,056万円まで開く理由

公式値を確認できた9社では、最高のMetaが$388,200(約6,056万円)、最低のAmazonが$40,206(約627万円)で、約9.7倍の差があります。この差には職種、地域、雇用形態、株式報酬の有無が重なっています。

会社中央値を読むときの主な背景
Meta / Alphabet / NVIDIA / Broadcomエンジニア・専門職の比率が高く、株式報酬を含む総報酬が大きくなりやすい
Amazon世界の物流・フルフィルメントを含む巨大な現場人員を抱え、パート・臨時社員も中央値計算の対象
Teslaソフトウェア・AI人材に加え、自動車・電池工場の大規模な製造人員を抱える
Micron米国外の半導体製造拠点を含むグローバル人員。FY2025の中央値社員は台湾の製造エンジニア
Appleエンジニア・本社部門に加え、小売店舗など多様な職種を含む

Amazonの開示が分かりやすい例です。全世界の対象社員では$40,206(約627万円)、米国フルタイム社員では$53,211(約830万円)です。対象集団によって中央値が動き、会社間の数字には職種・地域・雇用形態を含む人員構成の違いが表れます。

役員報酬は基本給より株式の影響が大きい

米国巨大企業の役員報酬で差を生む最大の要因は、基本給よりも株式・オプションです。NVIDIAのHuang氏は総額$36,343,830(約56.70億円)のうち株式報酬が$24,800,511(約38.69億円)、AppleのCook氏は総額$74,294,811(約115.90億円)のうち$57,535,293(約89.76億円)、MicrosoftのNadella氏は総額$96,496,790(約150.53億円)のうち$84,245,496(約131.42億円)が株式報酬でした。

一方、MetaのZuckerberg氏は基本給$1(156円)で、新規株式報酬も$0(0円)。総額$25,125,904(約39.20億円)の中心はセキュリティ関連などの「その他報酬」です。報酬総額が似ていても、中身は会社と人物によってまったく違います。

Tesla・Broadcom・Amazonを並べると「報酬表」の癖が分かる

会社表面上の特徴実際に読むポイント
TeslaMusk氏$158,359,009,867(約24.70兆円)主としてオプションの付与日評価額。2025年の会社定義による実現報酬は$0(0円)
BroadcomTan氏$205,278,006(約320.23億円)将来年度分のPSU前倒しが大きい。補足表では$35,034,926(約54.65億円)
AmazonJassy氏$2,069,861(約3.23億円)2025年の新規株式付与が$0(0円)。過年度株式の2025年権利確定価値は$43,235,494(約67.45億円)

3社ともSECの表として正しい数字ですが、測っている時点と仕組みが違います。株式報酬は「付与」「権利確定」「売却・現金化」が別の時点で起こります。Summary Compensation TableのTotalと、権利確定額、実現報酬を分けて見ると各社の報酬設計を比較しやすくなります。

日本の5大商社と比べると、開示の物差しから違う

日本の5大商社では、有価証券報告書の「平均年間給与」と「平均年齢」を横並びにできます。2026年3月期の5社単純平均は約1,957万円でした。米国トップ企業では同じ物差しがそろわないため、本稿ではCEO Pay Ratio用の中央値社員の年間総報酬を使っています。

日本側の平均年収、29人の個人別役員報酬、学歴・経歴、株式報酬の仕組みは、「5大商社の平均年収は約1,957万円|役員報酬・役職・学歴・経歴を最新データで比較」で整理しています。日米を比べると、金額差だけでなく、社員統計の取り方、個人報酬の開示範囲、株式報酬の比重の違いまで見えてきます。

数字から見えるのは「高給企業ランキング」より企業の設計図

社員中央値が高い会社には高度専門職と株式報酬が多く、低い会社には物流・製造・小売など幅広い職種が含まれます。経営者側では、創業者が基本給を極端に低くする会社、長期株式を数年分まとめて付与する会社、毎年の株式付与を厚くする会社があります。

Metaの社員中央値$388,200(約6,056万円)、Zuckerberg氏の基本給$1(156円)、BroadcomのTan氏の通常表$205,278,006(約320.23億円)、TeslaのMusk氏のSEC表$158,359,009,867(約24.70兆円)と実現報酬$0(0円)。どれも単独では刺激的な数字ですが、開示ルールと内訳まで読むことで、会社がどんな人材を抱え、経営者にどんな時間軸で成果を求めているかが分かります。

参考資料

※時価総額は2026年9月17日時点の市場データを基準にした概算です。社員報酬・役員報酬は各社の最新の比較可能なSEC開示を優先し、年度が異なる場合は各節に年度を記載しました。円換算はすべて1ドル=156円で計算しています。