川越まつりの歴史
370年以上の伝統を誇る都市祭礼
「川越氷川祭の山車行事」として平成17年2月、国の重要無形民俗文化財に指定され、平成28年12月「ユネスコ無形文化遺産」に登録された川越まつり。慶安元年(1648)、当時の川越藩主である松平信綱が、氷川神社に獅子頭や神輿などの祭礼用具を寄進したことに始まります。それから3年後、神輿行列が初めて町内を渡御。その行列の後を、町人たちは供奉しました。これが、現在の川越まつりのルーツです。当時、新河岸川舟運によって江戸との交流が深かった小江戸川越。祭りの形態は江戸天下祭の影響を強く受け、絢爛豪華な山車が曳き廻されるようになります。江戸の祭りは神輿主体に変わりましたが、川越まつりはかつての江戸天下祭の様子や風情を今に伝えています。
曳っかわせ
迫力のクライマックス
川越まつり最大の見どころの一つ。山車が他の山車とすれ違う時、山車の正面を向け、町どうしの挨拶として曳っかわせ(囃子の儀礼打ち)を行います。交差点などでは複数の山車が集まり、舞台が回転して囃子の競演を行う様子が圧巻です。特に夜の曳っかわせは、曳き手が提灯を掲げ、囃子方への声援が飛び交い、まつりのムードは最高潮に達します。