虎ノ門ヒルズや麻布台ヒルズなどをブラタモリ風にゆる散歩☺

虎ノ門ヒルズのビジネスタワー・森タワー・レジデンシャルタワー
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森ビルのヒルズブランド

アークヒルズ(1986)
愛宕グリーンヒルズ(2001)
元麻布ヒルズ(2002)
六本木ヒルズ(2003)
オランダヒルズ(2005)
表参道ヒルズ(2006)
アークヒルズ仙石山森タワー(2012)
虎ノ門ヒルズ(2014)
虎ノ門ヒルズステーションタワー(2023)
麻布台ヒルズ(2023)

虎ノ門から六本木一丁目、麻布台、神谷町へ続く一帯は、江戸城の門に由来する地名、各国大使館、戦後の国際ホテル、1980年代以降の大規模再開発が重なる地域です。台地と谷が入り組む地形を歩くと、超高層ビルの足元に坂道や寺院、緑地が残り、建物と道路、地下鉄が立体的につながる現在の街づくりも見えてきます。

今回行くところ

1. 虎ノ門ヒルズ オーバル広場

「虎ノ門」の名は、江戸城外郭にあった門の名に由来します。門は失われましたが、地名は霞が関や新橋に近い業務地区の名として残りました。虎ノ門ヒルズは、2014年開業の森タワーを起点に、ビジネスタワー、レジデンシャルタワー、ステーションタワーへと広がった複合都市です。

森タワーでは、建物と環状第二号線を一体で整備するため「立体道路制度」が使われました。道路、地下鉄駅、歩行者デッキ、広場が上下に重なる構成は、この街の大きな見どころです。オーバル広場では緑地の曲線と高層棟の形を見比べ、ステーションタワーへ渡るT-デッキからは、桜田通りをまたいで街がつながる様子を観察できます。広場にあるジャウメ・プレンサの彫刻《ルーツ》にも注目です。

虎ノ門ヒルズのビジネスタワー・森タワー・レジデンシャルタワー
虎ノ門ヒルズの3棟、2022年12月23日。撮影:稲妻ノ歯鯨/Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0。
麻布台ヒルズ森JPタワー方面から見た虎ノ門ヒルズステーションタワー
虎ノ門ヒルズステーションタワー、2024年1月12日。撮影:Syced/Wikimedia Commons/CC0。

2. オークラ プレステージタワー

この場所には、1962年にホテルオークラが開業しました。欧米の模倣ではなく、日本の美意識を生かした国際ホテルをつくるという構想から生まれ、各国の賓客や国際会議を迎えてきました。建て替えを経て、2019年に「オークラ東京」として再開業し、その中心となる高層棟がオークラ プレステージタワーです。

見どころは、旧本館の意匠を受け継いだプレステージタワーのロビーです。天井の「オークラ・ランターン」、梅の花を思わせるテーブルと椅子、麻の葉文様などが現代の技術で再現されています。隣接する大倉集古館とあわせて見ると、ホテル建築だけでなく、近代の実業家が文化施設を支えた歴史にも触れられます。

3. アークヒルズ アーク森ビル

アークヒルズは1986年に開業した、民間による日本初の大規模な複合再開発です。オフィス、住宅、ホテル、コンサートホール、広場、庭園を一つの街にまとめ、「職住近接」「都市と自然の共生」「文化発信」を掲げました。のちの六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズにつながる「ヒルズ」の原点です。

森ビルと森トラストの成り立ち、アークヒルズから麻布台ヒルズまでの再開発史は、「森一族がつくった東京|森ビルと森トラストの再開発史」で詳しく解説しています。

中心のアーク森ビルは地上37階です。周囲にはサントリーホールやアーク・カラヤン広場があり、建物単体ではなく文化施設と公開空地を組み合わせた街づくりを体感できます。敷地には4万本を超える樹木が植えられ、外周の桜並木も育てられてきました。高層ビルの足元に長い時間をかけて育った緑がある点も見どころです。

赤坂一丁目のアークヒルズに建つアーク森ビル
アーク森ビル、2012年10月。撮影:Rs1421/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0。

4. 泉ガーデンタワー

泉ガーデンタワーは2002年に竣工した地上45階の超高層ビルで、東京メトロ南北線の六本木一丁目駅に直結しています。オフィスを中心に、住宅、ホテル、飲食店、美術館などが集まる複合街区として整備されました。地下鉄駅と街区を直接つなぐ構成は、2000年代以降の六本木一丁目周辺の発展を象徴しています。

ガラス張りの外観だけでなく、高低差のある敷地をテラスやエスカレーターでつないだ歩行空間を見てみましょう。桜田通り側から上がると、坂の地形を建築の内部に取り込んでいることが分かります。近くの泉屋博古館東京では、住友家が収集した東洋美術を中心とする作品が紹介され、ビジネス街の中に文化施設を置く街区の性格も感じられます。

5. アークヒルズ 仙石山森タワー

アークヒルズ 仙石山森タワーは2012年に竣工した地上47階の複合棟です。低層から中層部に住宅、高層部にオフィスを置き、1986年開業のアークヒルズから神谷町方面へ連なる国際業務・居住地区の拠点として計画されました。

この街区では、敷地の約30%を緑で覆い、地域にもともと見られる在来種を中心に植栽しています。枯れ木や落ち葉も生き物の環境として活用し、都市の中で野鳥や昆虫が戻れる森を目指した点が特徴です。高層棟だけでなく、足元の緑地の奥行きや、仙石山の高台から周囲へ下る地形を確かめながら歩くと、この場所の設計意図が分かりやすくなります。

6. 麻布台ヒルズ 森JPタワー

麻布台ヒルズの計画が動き始めたのは1989年です。高台と谷が入り組み、狭い道路と小規模な建物が多かった約8.1ヘクタールの区域で、300人を超える権利者と協議を重ね、30年以上をかけて2023年に開業しました。森JPタワーは地上64階、高さ約330メートルの中心棟です。

街区には開発前の5倍以上となる約2万4,000平方メートルの緑地が設けられ、中央広場を中心に、オフィス、住宅、商業施設、学校、医療施設、文化施設が集まっています。見どころは、森JPタワーの垂直な輪郭と、トーマス・ヘザウィックが手がけた曲線的な低層部の対比です。中央広場、果樹園、大屋根「The Cloud」を巡ると、もとの高低差を残しながら建物の屋上まで緑を連続させた構成が分かります。

神谷町駅前から見た麻布台ヒルズの全景
麻布台ヒルズ、2024年6月17日。撮影:松倉傑/Wikimedia Commons/CC0。

7. オランダヒルズ森タワー

オランダヒルズ森タワーは2005年に竣工した地上24階の複合棟です。隣接するオランダ大使館の緑豊かな丘と連続する景観をつくるため、街区内の建物を集約して高層化し、桜田通り側に広場やテラスガーデンを設けました。

虎ノ門ヒルズや麻布台ヒルズほど巨大ではありませんが、限られた敷地で建物と緑を両立させる再開発の考え方を観察できます。桜田通りから大使館側へ視線を上げると、テラスの植栽が丘の緑につながり、通りから隠れていた地形を街へ開いていることが分かります。

散歩中の歴史探しにはTimeWalk

TimeWalkは、現在地の近くにある歴史スポットを距離順に探せる街歩きWebアプリです。史跡、神社仏閣、記念碑、歴史人物に関係する場所などを見つけ、スポットごとの歴史解説やトリビアを読むことができます。

今回のコースでも、高層ビルだけを目的地にせず、移動中にTimeWalkを開くと、坂道や寺院、石碑など周辺の小さな見どころを探せます。予定していなかった場所へ寄り道しながら、現在の街並みと過去の出来事を重ねて歩いてみてください。

この記事を書いた人
ゆる歴史散歩会 運営者
なかまつ

北海道大学工学部卒。現在はIT系会社員の傍ら、年間400回以上の街歩きイベントを企画し、これまで延べ25,000名以上の方にご参加いただいている、ゆる歴史散歩サークルを運営しています。東京の歴史・文化・建築・地形などを、初心者でも気軽に楽しめるイベントとして企画しています。

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