銀座8丁目に、約20万点の商品が並ぶおもちゃの専門店があります。博品館TOY PARK銀座本店です。現在は1~4階に玩具、ぬいぐるみ、ゲーム、ホビー、雑貨などが集まりますが、その始まりは1899年(明治32年)。銀座の近代商業の歩みを背負う老舗でもあります。
銀座・博品館とは?約20万点が集まる老舗玩具店
博品館TOY PARK銀座本店は、東京都中央区銀座8-8-11にある玩具専門店です。公式案内では、1階から4階までに子どもから大人まで楽しめる約20万点をそろえています。ぬいぐるみや定番玩具だけでなく、雑貨、ゲーム、ホビー、大人向けギフトまで幅広い売場です。

現在の博品館ビルには、1~4階のTOY PARKに加え、5・6階のレストラン、8階の博品館劇場があります。買い物、食事、舞台鑑賞が一つの建物に収まる複合施設です。
博品館の歴史|始まりは1899年の「帝国博品館勧工場」
博品館の前身は、1899年に創業した「帝国博品館勧工場」です。勧工場は、明治・大正期に一つの建物へ多くの商店や商品を集め、陳列しながら販売した商業施設でした。さまざまな品を見比べて買える仕組みは、のちの百貨店へつながる近代的な小売形態の一つです。

博品館公式によると、当時の帝国博品館勧工場は、2階建てが中心だった他の勧工場に対して3階建てで、時計塔を備えていました。上下階は普通の階段ではなく、らせん状の通路を巡る構造だったといいます。銀座の街並みと時計塔の関係は、銀座はなぜ時計の街になったのか|時計塔と高級時計店を歩くでも詳しく紹介しています。
同じく博品館公式は、日本で初めて「百貨店」という言葉を使い、その新語は博品館によって作られたと言われている、と紹介しています。博品館劇場公式も、帝国博品館について銀座一の売上高・売場面積を誇り、銀座初のエレベーター付きビルを建設したと説明しています。こうした商業施設の変化を銀座全体から見ると、世界の高級ブランドはなぜ銀座に集まるのか|旗艦店と商業史を歩くで扱う百貨店や大型商業施設の歴史ともつながります。
関東大震災後、博品館は百貨店営業を断念します。その後、創業80周年を記念して1978年(昭和53年)10月に現在の10階建てビルを新築しました。当時は1~4階を物販、5~7階をレストラン、8~10階を博品館劇場としていました。
1982年(昭和57年)9月には物販部門が玩具専門店「博品館TOY PARK」としてオープン。現在は1~4階がTOY PARK、5・6階がレストラン、8階が博品館劇場です。明治の勧工場から、専門性の高い玩具店と劇場を備える現在の姿へ、業態を変えながら銀座8丁目で営業を続けてきました。
1階から4階まで何がある?博品館TOY PARKのフロア案内
博品館TOY PARKは、階ごとに売場の性格がはっきり分かれています。目的の商品がなくても、1階から順に上がると雑貨、キャラクター、定番玩具、ホビーへと内容が変化していきます。
1F バラエティーグッズ
1階は食品・お菓子、パーティーグッズ、ファッショングッズ、バラエティー雑貨、ステーショナリーなどを扱うフロアです。「トイパークラボ」は「FEEL SO SCIENCE」をテーマにしたサイエンスグッズのコーナー。「インテリアセレクト」は、公式が「遊び心を忘れない大人の為のギフト」と紹介する売場で、入店直後から大人向けの商品を探せます。
2F ぬいぐるみ&キャラクター
2階はぬいぐるみとキャラクターグッズが中心です。ディズニー、サンリオ、サンエックス、ジブリ、モンチッチのほか、オルゴール、和物、動物・恐竜フィギュアなども並びます。公式ではぬいぐるみコーナーを「1000種類を越える」品ぞろえと案内しています。キャラクターや動物ごとの違いを眺めるだけでも、売場の規模を実感しやすい階です。
3F おもちゃ
3階はKIDS&BABY PARK、BRIO PARK、知育玩具、ヒーロートイ、ミニカー&レールトイ、ブロック、シルバニアファミリーなど、いわゆる「おもちゃ屋らしい」売場が広がります。トミカ、プラレール、シルバニアファミリーなど長く親しまれてきたシリーズがあり、大人なら子どものころに知っていた商品と現在のラインナップを見比べる楽しみもあります。
KIDS&BABY PARK内のBRIO PARKについて、公式は「日本最大級の売場面積と品揃え」と案内しています。
4F ゲーム・ホビー&レーシング
4階はTVゲーム、ボードゲーム、チェス、ダーツ、プラモデル、ロボットトイ、フィギュア、ジグソーパズル、トランプ、タロット、トレーディングカード、手品、ラジコンなどを扱います。大人向けの趣味商品が多く、大人だけで訪れるなら特に見やすいフロアです。手品コーナーでは不定期にプロマジシャンの実演も行われています。
同じ4階には、スロットカーを実際に走らせられるRACING PARKがあります。
本物のコースで遊べる「博品館RACING PARK」とは
博品館RACING PARKは、4階にある1/32サイズのスロットカーサーキットです。銀座本店公式ではコース全長は約36m。2026年8月確認時点の走行料金は5分300円で、レンタルマシンとコントローラーは無料です。初めてでも手ぶらで利用できます。
スロットカーは、車体がレーンの溝に沿って走り、手元のコントローラーで速度を調整する遊びです。進行方向を自分で左右に操舵する一般的なラジコンとは異なり、コースアウトしない速度調整が操作の中心になります。
買い物の途中に実際に走らせる体験を挟めるため、売場を眺めるだけとは違う楽しみ方ができます。料金や貸切営業などは変更される場合があるため、利用前は博品館RACING PARK公式ページで最新情報を確認できます。
8階には381席の「博品館劇場」もある
8階の博品館劇場は、現在の博品館ビルが建った1978年に開場しました。381席の劇場で、ミュージカルを中心に、演劇、コンサート、ダンス、落語などを上演しています。

劇場公式は381席という規模について、舞台から客席までの距離が近く、臨場感があると説明しています。TOY PARKの売場とは利用方法が異なり、客席を自由に見学する施設ではなく、公演を観る文化施設です。公演予定は博品館劇場公式サイトで確認できます。
大人が行っても楽しめる?見るだけでも面白い?
大人だけでも楽しめます。買う物を決めずに、売場を見て回る楽しみ方も成立します。1階には大人向けギフト、3階には長年続く定番玩具、4階にはゲームやホビーがまとまり、RACING PARKでは実際にスロットカーを走らせられます。
見るだけなら、「子どものころ遊んだものを探す」「昔から残る定番と今の商品を比べる」「初めて見るおもちゃを探す」といった回り方がしやすいでしょう。複数人なら「昔持っていた」「今はこんな商品がある」と自然に話題が広がります。
特に3階は世代を超えて知られる定番玩具、4階はゲームや模型、カード、パズルなど趣味性の高い商品が多く、大人が長く見やすい売場です。
初めての博品館|おすすめの回り方
初めてなら、1階から4階へ順に上がると全体像をつかみやすくなります。1階で雑貨や大人向けギフト、2階でぬいぐるみやキャラクターを眺め、3階で定番玩具を見比べ、4階でゲームやホビーへ進む流れです。興味があれば最後にRACING PARKを体験できます。
全商品を細かく見るより、気になった売場で立ち止まる方が自然です。銀座周辺まで歩くなら、博品館から中央通りを北へ進みながら、銀座建築散歩|和光・エルメス・ミキモト・GINZA SIXを歩くの建物を組み合わせると、商業史と建築を続けて見られます。
営業時間・アクセスなど基本情報
博品館TOY PARK銀座本店の所在地は東京都中央区銀座8-8-11です。営業時間は11:00~20:00、定休日は年中無休と案内されています。銀座駅A2出口から徒歩5分、JR新橋駅銀座口から徒歩3分、東京メトロ銀座線新橋駅出口1から徒歩3分です。
TOY PARKへの入店自体に入場料はありません。料金が必要なのはRACING PARKなど個別の有料サービスです。営業時間やサービス料金は変更される場合があるため、来店前は博品館TOY PARK銀座本店公式ページで最新情報を確認できます。
まとめ|明治の「勧工場」の歴史を知ると博品館がもっと面白い
博品館は、1899年の帝国博品館勧工場から始まり、現在は約20万点を扱うTOY PARKと劇場を備える銀座8丁目の老舗です。明治の商業施設の歴史と、現在のおもちゃ・ホビーを同じ場所で重ねて見られます。
大人だけでも、懐かしい定番玩具、趣味性の高い4階、RACING PARKなど具体的な見どころがあります。銀座を歩く途中に立ち寄れば、買い物だけでなく、銀座の商業史の一部を実際の場所でたどれます。
参考文献
- 博品館TOY PARK「博品館について」
- 博品館TOY PARK「銀座本店」
- 博品館TOY PARK「1F バラエティーグッズ」
- 博品館TOY PARK「2F ぬいぐるみ&キャラクター」
- 博品館TOY PARK「3F おもちゃ」
- 博品館TOY PARK「4F ゲーム・ホビー&レーシング」
- 博品館「博品館RACING PARK」
- 博品館劇場「施設案内」
- コトバンク「勧工場」
- Wikimedia Commons「Ginza Hakuhin-kan.jpg」
- Wikimedia Commons「Tōkyō kangyōjo kaigyōshiki no zu by Teisai.jpg」
- Wikimedia Commons「Hakuhinkan theater entrance 2014.jpg」
