ポツダム宣言「日本のいちばん長い日」を歩きます

引用元:「5分だけくれたら良い映画教えますよ。」
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日本のいちばん長い日 運命の八月十五日

半藤一利(はんどう かずとし)による日本のノンフィクション書籍。1965年(昭和40年)の初版刊行時は文藝春秋新社から大宅壮一編のクレジットで発売され、1995年(平成7年)6月に文藝春秋から半藤名義で『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日 決定版』として再版された。

昭和天皇や鈴木貫太郎内閣の閣僚たちが御前会議において日本の降伏を決定した1945年(昭和20年)8月14日の正午から宮城事件、そして国民に対してラジオ(日本放送協会)の玉音放送を通じてポツダム宣言受諾を知らせる8月15日正午までの24時間を描いている。

劇場用映画が、岡本喜八監督による1967年版(製作・配給東宝)と原田眞人監督による2015年版(製作・配給松竹)の2つがある。

2015年版の映画

半藤一利の『日本のいちばん長い日 決定版』を原作とし、さらに同作品の公開年に宮内庁から公表出版され始めた『昭和天皇実録』や鈴木貫太郎首相を描いた『聖断 昭和天皇と鈴木貫太郎』の要素も加えられている[16][17]。原田は1967年版について、「(陸軍大臣の)阿南さんの魂の相剋(そうこく)の描写も物足りなかったし、軍人は坊主でもなく不満を感じた。完全な映画化とは言えなかった」と不満を口にしている

主なロケ地

  • 神戸大学六甲台キャンパス – 宮内省内観
  • 兵庫県公館 – 宮内省外観
  • 大覚寺(京都市) – 鈴木が昭和天皇から大命降下を受ける
  • 橿原神宮 – 鈴木、阿南が昭和天皇の侍従時代の回想
  • 旧東郷平八郎邸宅(舞鶴市) – 鈴木私邸
  • 京都府庁旧本館 – 陸軍省外観
  • 旧京都市立清水小学校 – 陸軍省軍務課・軍事課
  • 神戸税関 – 東部軍管区司令部
  • 藤井彦四郎邸宅(東近江市) – 阿南私邸
  • 旧乾邸(神戸市) – 総理官邸

詳細はWikipediaを参照

宮城事件(八・一五事件) 

1945年8月14日の深夜から15日。一部の陸軍省勤務の将校と近衛師団参謀が中心となって起こしたクーデター未遂事件。日本の降伏(ポツダム宣言受諾)を阻止しようと企図した将校達は近衛第一師団長森赳陸軍中将を殺害、師団長命令を偽造し近衛歩兵第二連隊を用いて宮城(皇居)を占拠した。しかし、陸軍首脳部・東部軍管区の説得に失敗した彼らは日本降伏阻止を断念し、一部は自殺もしくは逮捕された。これにより、玉音放送と日本の降伏表明は当初の予定通り行われた。

  • 以下の時間は目安です。流れがわかるように大体の時間を書いています。実際はこれほど明確にわかりませんので、○○頃、○○前後と読み取ってください。
  • 青文字はGoogleマップのリンクとなっています。
  • 黒太文字は登場人物または団体名で、赤太文字はクーデター側の人物名です。

7月26日

ポツダム宣言(日本への降伏要求の最終宣言)発令。イギリスのチャーチル首相と中華民国の蔣介石国民政府主席およびアメリカのトルーマン大統領の3首脳連名で日本に対して発せられた降伏勧告である。事後報告を受けたソ連のスターリン共産党書記長は署名していない。ポツダム会談は7/17~8/2の期間にベルリン郊外ポツダムのツェツィリエンホフ宮殿で行われた戦後処理の会談。

8月6日

08:15 広島市への原子爆弾投下

8月8日

23:00 ソ連のモロトフ外務人民委員が、佐藤尚武駐ソ連大使を招致し、ソ連の対日参戦を宣告

8月9日

01:00 ソ連軍が満ソ国境を越えて攻撃を開始(ソ連対日参戦)

11:02 長崎市への原子爆弾投下

8月10日

00:00 御文庫附属庫で御前会議。首相からの聖断要請を受けた昭和天皇はポツダム宣言の受諾を決定

06:45 中立国であるスイスおよびスウェーデンの日本公使を通して連合国軍へ連絡

その後、御前会議での決定を知らされた陸軍省では、徹底抗戦を主張していた多数の将校から激しい反発が巻き起こった

8月12日

00:00 サンフランシスコ放送は連合国の回答文を放送。日本政府による国体護持の要請に対して「天皇および日本政府の国家統治の権限は連合国最高司令官に従う (subject to) ものとする」と回答されていた。外務省はこの文章を「制限の下に置かれる」と訳し、あくまで終戦を進めようとしたのに対して、陸軍では「隷属するものとする」であると解釈し、天皇の地位が保証されていないとして戦争続行を唱える声が大半を占めた。

09:00 近衛歩兵第二連隊第一大隊が完全武装で宮城(皇居)に入城。

15:00 閣議開催。最後までポツダム宣言受諾に反対していたのは、陸軍代表の阿南惟幾陸相、松阪広政司法大臣、安倍源基内務大臣の3名だった。

その後陸相官邸(陸軍省に隣接)に戻った阿南陸相は6名の将校(軍事課長荒尾興功大佐、同課員稲葉正夫中佐、同課員井田正孝中佐、軍務課員竹下正彦中佐、同課員椎崎二郎中佐、同課員畑中健二少佐)に面会を求められ、クーデター計画への賛同を迫られた。阿南陸相は彼らに「梅津参謀総長と会った上で決心を伝える」と返答。

8月13日

09:00 最高戦争指導会議でいろいろ議論

8月14日

12:00 宮中の防空壕(御文庫附属庫)にて行われた会議において鈴木貫太郎首相から再度聖断の要請を受けた昭和天皇は、連合国の回答受諾を是認し、必要であれば自身が国民へ語りかけてもよいと涙ながらに述べて会議は散会。昭和天皇の聖断と涙に心打たれた阿南陸相は、ポツダム宣言受諾を容認しクーデター計画を止める方向へと舵を切ることになった。直後に阿南陸相が陸軍省で詰め寄る青年将校に聖断を伝えると、将校の一人だった畑中は周囲が怯えるほど号泣した。

13:00 閣議が始まる

15:00 阿南陸相は陸軍省で陸軍課員以上を第一会議室に集め陸軍の無条件降伏の受け入れを告げる。この時畑中はこの場におらず、東部軍のクーデター参加を求めるため、東部軍管区司令部で司令官の田中静壱大将に面会を求めていた。入室した途端に田中に怒鳴られ、萎縮し転がるように退室。

22:00 畑中井田中佐と面会し、井田の陸軍大学校時代の師である森赳師団長の説得を依頼

23:00 閣議が終了し中立国のスイスを通じ連合国側へポツダム宣言受諾を通告。

23:30 宮内省政務室にて昭和天皇による玉音放送の録音が執り行われる。において行われ、録音盤(玉音盤)は徳川義寛侍従に渡されて、宮内省政務室の軽金庫に保管された。録音盤(玉音盤)は徳川義寛(尾張藩主徳川慶勝の孫)侍従に渡されて、皇后宮職事務室内の軽金庫に保管。

8月15日

00:30 玉音放送の録音を終了して宮城を退出しようとしていた下村宏情報局総裁と放送協会職員など数名が、坂下門付近において近衛歩兵第二連隊第三大隊長佐藤好弘大尉により拘束され、守衛隊司令部の建物内に監禁された。このとき井田椎崎は、近衛第一師団司令部で第二総軍参謀白石通教中佐(森師団長の義弟)と会談中であった師団長森赳中将に面会を強要し、クーデターへの参加を求めたが断られ退室。

01:30 井出退室後、畑中上原重太郎大尉(航空士官学校)と窪田兼三少佐(陸軍通信学校)を引き連れ近衛第一師団司令部に入室し、無言のままを拳銃で撃ち、さらに上原大尉が軍刀で斬殺した。同席していた白石中佐も上原窪田によって斬殺された。
※森師団長と白石中佐の殺害の詳しい経緯については、窪田が東部憲兵隊で聴取を受けた際の聴取記録で明らかとなっている。

その後畑中師団長の印鑑を盗み、畑中が起案したと考えられる「近作命甲第五八四号」(偽の命令書)に押印し師団参謀古賀秀正少佐が、近衛歩兵第二連隊に展開を命じた(古賀がクーデター計画にどの程度積極的に関与したかについてははっきりとしていない)。

この偽の命令を受け、近衛兵は皇居の門を封鎖。宮内省では電話回線が切断され、皇宮警察は武装解除された。玉音放送の実行を阻止する為に内幸町の放送会館へも近衛歩兵第一連隊第一中隊が派遣され、放送会館職員を監禁、脅迫し、玉音盤が宮内省内部に存在することを知った古賀少佐は、宮内省を占拠し第二大隊長北村信一大尉や佐藤好弘大尉らに捜索を命じる。

04:30 畑中放送会館で決起の声明の放送を要求したが、このとき放送の権利は東部軍管区司令部にあった。畑中は東部軍への直通電話で決起放送の許可を求めたがが拒絶され断念。

08:00 録音盤は2枚あった。1回目に録音された録音盤を「副盤」、2回目に録音された録音盤を「正盤」として宮内省政務室から運び出され、正盤は放送会館へ、副盤は第一生命館に設けられていた予備スタジオへと運搬された。副盤をいかにも正式な勅使らしく装い、正盤は粗末な袋に入れて木炭自動車で運搬するという念の入れようであった。

11:00 最後まで抗戦を諦めきれなかった椎崎畑中は宮城周辺でビラを撒き決起を呼び掛けていたが、二重橋と坂下門の間の芝生上で自害。

12:00 君が代が流れた後に玉音放送が無事行われた。古賀は玉音放送の放送中、近衛第一師団司令部二階の貴賓室に安置されたの遺骸の前で拳銃と軍刀を用い自害。

この記事を書いた人
ゆる歴史散歩会 会長
なかまつ

北海道大学工学部卒。美術館は週に2回、海外旅行は年に6回行く、ゴリゴリの理系出身のIT系ビジネスマン。隣が図書館のため毎月10冊の本を借りている。趣味の延長で、東京の歴史や芸術を楽しむゆる〜いイベントを企画している。

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