
2025年11月30日、ゆる歴史散歩会で町田市の野津田・小野路・高ヶ坂を巡る歴史散歩を開催しました。薬師池公園、小野路宿、鎌倉古道、村野常右衛門生家、高ヶ坂石器時代遺跡などを歩き、多摩丘陵の里山景観のなかで、縄文時代の集落跡、中世以来の古道と宿場、江戸時代の古民家、明治期の自由民権運動まで、町田の歴史を時代順にたどりました。本記事では、当日に巡ったコースと主な見どころを、現地写真とともに紹介します。
今回のコース概要|野津田・小野路・町田駅周辺を3区間で巡る
- 11:00~13:30:薬師池公園裏門から、薬師池、旧荻野家住宅、旧永井家住宅、七国山、鎌倉古道、村野常右衛門生家、小野路一里塚へ。
- 14:30~17:00:小野路宿里山交流館を起点に、小野神社、小野路城跡、奈良ばい谷戸、関屋の切り通し、小島資料館など小野路の里山と旧道を巡ります。
- 18:30~20:30:JR町田駅北口から、絹の道の碑、芹ヶ谷公園、高ヶ坂石器時代遺跡、原町田商店街発祥の地まで歩きます。
- 主なテーマ:縄文時代、鎌倉古道、小野路宿、江戸時代の古民家、自由民権運動、絹の道、里山景観。
距離はこの記事の記録から確認できないため記載していません。各区間は高低差のある丘陵地や未舗装に近い道を含む場合があるため、現地では案内表示や最新の通行状況を確認してください。
町田・野津田・小野路の歴史|古道・宿場・自由民権が重なる地域
小野路は、鎌倉と武蔵国府の府中を結ぶ「かまくらみち」の宿駅として栄えた地域です。丘陵に挟まれた谷戸に宿場が形成され、幕末頃の小野路宿は上宿・下宿を合わせて約40軒を数えました。周辺には鎌倉古道、小野路の一里塚、小野路城跡などが残り、中世から近世にかけて交通の要衝だったことを現地の地形とともに確認できます。
野津田では、江戸時代の農村生活を伝える旧永井家住宅や旧荻野家住宅、明治期の自由民権運動家・村野常右衛門の生家を巡ります。村野常右衛門は野津田村戸長を務め、1883年には若手民権家を育成する文武道場「凌霜館」を設立しました。古道や農村景観だけでなく、近代の政治運動まで同じ地域でたどれる点が野津田・小野路の特徴です。
町田駅周辺まで足を延ばすと、縄文時代の集落跡である国指定史跡・高ヶ坂石器時代遺跡があります。牢場・稲荷山・八幡平の3地点からなり、牢場遺跡は1925年に発見され、翌1926年に国史跡となりました。今回のコースでは、縄文時代から中世の古道、江戸時代の農村、明治期の自由民権運動へと時代をつないで歩きます。
小野路の地域史については小野路町内会の資料も参照できます。
町田駅からのバス
町55 野津田車庫行
10:30 町田駅発
10:45 薬師池着
Googleマップ
11:00~13:30のルート
野津田・小野路歴史散策MAP(PDF)をベースに巡ります。各地点のGoogleマップも以下に掲載しています。
- 薬師池公園裏門【集合場所】
- 薬師池公園四季彩の杜「薬師池」(都指定名勝)
- 旧荻野家住宅(有形文化財)
- 旧永井家住宅(国指定重要文化財)
- 七国山風致地区
- 町田市ふるさと農具館
- 薬師池公園四季彩の杜「ぼたん園」(町田民権の森緑地保全地域)
- 鎌倉古道
- 村野常右衛門生家(有形文化財)
- 野津田公園湿生植物園
- 小野路一里塚





薬師池公園で見るポイント:薬師池は、かつて福王寺池とも呼ばれた農業用の溜池で、1577年に北条氏照の印判状を受けて開拓が進められました。現在は東京都指定名勝で、園内には江戸時代の古民家である旧永井家住宅と旧荻野家住宅も移築されています。池の景観だけでなく、農業用水と農村生活の歴史を一緒に見られる場所です。















村野常右衛門生家で見るポイント:村野常右衛門(1859~1927)は野津田に生まれ、自由民権運動に参加した政治家です。野津田村戸長時代に自治運動に取り組み、1883年には若手民権家を育てる文武道場「凌霜館」を設立しました。生家は現在、野津田公園内に移築され、大正期の姿に復原されています。建物そのものと、野津田が自由民権運動の舞台だったことを重ねて見ると、この地域の近代史が分かりやすくなります。


14:30~17:00のルート
小野路宿里山交流館周辺散策ガイドマップ(PDF)をベースにまわります。参考に以下にGoogleマップのリンクを載せておきます。
- 小野路宿里山交流館【集合場所】
- 小野神社
- 萩生田牧場
- 見晴らし広場
- 小町井戸
- 小野路城跡
- 図師小野路歴史環境保全地域
- 奈良ばい谷戸
- 炭焼き小屋
- 小野路浅間神社
- 戦車濠跡
- 関屋の切り通し
- 高札
- 小島資料館(新選組)
- 小野路宿里山交流館



小野路宿で見るポイント:小野路宿は、鎌倉と府中を結ぶ「かまくらみち」の宿駅として発達しました。丘陵に挟まれた谷戸に家々が並ぶ地形は、宿場の成り立ちを現地で理解しやすい特徴です。里山交流館を起点に、小野神社、小野路城跡、切り通しへ進むと、宿場と古道が周囲の丘陵地形と結びついていたことが分かります。
多摩地域の交通史をさらに歩く場合は、古代から現代までの八王子の歴史&絹の道散歩もあわせて参照してください。














18:30~20:30のルート
- JR町田駅北口のまほろデッキ【集合場所】
- 絹の道 碑
- 野盗塚物語
- 芹ヶ谷公園
- 高ヶ坂石器時代遺跡(八幡平遺跡)(国指定史跡)
- 東坂の道標
- 経由地
- 高ヶ坂熊野神社
- 高ヶ坂石器時代遺跡牢場遺跡・稲荷山遺跡)(国指定史跡)
- へび坂
- 徳川綱吉廟の燈籠
- 原町田商店街発祥の地「二・六の市」の碑








高ヶ坂石器時代遺跡で見るポイント:高ヶ坂石器時代遺跡は、牢場・稲荷山・八幡平の3地点からなる縄文時代の集落跡です。八幡平遺跡では縄文時代中期末の敷石住居跡が確認されています。遺構は埋め戻して保存され、地上には住居跡の様子が再現されています。町田駅に近い市街地にも縄文時代の生活痕跡が残ることを実感できる史跡です。


町田の歴史を自分で歩くならTimeWalk
TimeWalkは、現在地や指定地点の近くにある歴史スポットを地図で探し、自分で歴史散歩を楽しめるWebアプリです。野津田・小野路や町田駅周辺を別の日に歩くときも、周辺の史跡を探しながらルートを組み立てられます。
ゆる歴史散歩会で歴史散歩に参加する
一人で巡るだけでなく、実際に街を歩きながら歴史を楽しみたい方は、ゆる歴史散歩会の最新の開催情報も確認できます。過去の散歩記事とあわせて、次に歩く地域を探す入口として利用してください。

