朝霞市の歴史・史跡を歩く|朝霞市博物館・柊塚古墳・旧高橋家住宅・りっくんランド

朝霞市にある柊塚古墳の墳丘と周囲の樹木

埼玉県朝霞市には、古墳時代の遺跡、武蔵野の農家建築、旧陸軍と自衛隊に関わる施設まで、異なる時代の歴史スポットがまとまっています。今回は朝霞市博物館を起点に、湧水代官水、一夜塚古墳、柊塚古墳、重要文化財の旧高橋家住宅を巡り、午後は朝霞駐屯地周辺の陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」と振武臺記念館を訪ねました。

朝霞の古墳時代から近世の暮らし、戦前の陸軍施設、戦後の自衛隊へと続く歴史を、現地の史跡と博物館展示をつなげて見られるコースです。特に、県南部で唯一墳丘が現存する前方後円墳の柊塚古墳、18世紀前半に建てられた旧高橋家住宅、旧陸軍予科士官学校の歴史を伝える振武臺記念館が主な見どころです。

青葉台(あおばだい) 朝志ケ丘(あさしがおか) 岡(おか) 上内間木(かみうちまぎ) 北原(きたはら) 幸町(さいわいちょう) 栄町(さかえちょう) 下内間木(しもうちまぎ) 泉水(せんずい) 台(だい) 田島(たじま) 仲町(なかちょう) 西原(にしはら) 西弁財(にしべんざい) 根岸(ねぎし) 根岸台(ねぎしだい) 浜崎(はまさき) 東弁財(ひがしべんざい) 膝折(ひざおり) 膝折町(ひざおりちょう) 本町(ほんちょう) 溝沼(みぞぬま) 三原(みはら) 宮戸(みやど)

今回のコース概要|朝霞の古墳・文化財・近現代史を巡る

  • 午前の主なスポット:黒目川河川敷いこいの広場、東圓寺、朝霞市博物館、城山公園、湧水代官水、一夜塚古墳、柊塚古墳、旧高橋家住宅
  • 午後の主なスポット:わこうっち、雄魂碑、陸上自衛隊創隊50周年記念モニュメント「未来」、陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」、振武臺記念館
  • テーマ:朝霞の古墳時代、湧水と暮らし、江戸時代の農家建築、旧陸軍予科士官学校と朝霞駐屯地
  • 集合:午前ルートは朝霞市博物館

距離と全体の所要時間は当日の記録から確認できないため記載していません。各施設の開館日や見学条件は変更される場合があるため、訪問前に公式情報を確認してください。

10:00〜のルート|朝霞市博物館から古墳・旧高橋家住宅へ

以下のスポット名はGoogleマップにリンクしています。午前は朝霞市岡・根岸台周辺を歩き、博物館で朝霞の歴史を確認してから、湧水、古墳、江戸時代の農家住宅へ進みました。

  1. 黒目川河川敷いこいの広場
  2. 東圓寺
  3. 朝霞市博物館(集合場所)

朝霞市博物館|古墳・街道・舟運・近代史を先に知る

朝霞市博物館は1997年に開館した人文系博物館で、考古・歴史・民俗・美術工芸の4分野から朝霞の歴史と文化を紹介しています。考古展示では柊塚古墳の出土遺物、歴史展示では膝折宿、新河岸川の舟運、東上線、戦時下の朝霞などを扱っています。

このあと現地で見る柊塚古墳と、午後に触れる戦時下の朝霞を先に展示で確認できるため、街歩きの導入に適した施設です。

朝霞市博物館の正面入口と建物外観
朝霞市博物館 正面入口、2025年。撮影:Souka Kinmei/Wikimedia Commons/CC BY 4.0。
  1. 城山公園
  2. 湧水代官水

湧水代官水|崖線から湧く水と朝霞の暮らし

湧水代官水は朝霞市指定天然記念物です。標高14〜21mの崖線の谷頭などから水が湧き、古くから灌漑用水として利用されてきました。現在も水量があり、周辺の斜面林とともに保存されています。

現地では水そのものだけでなく、湧水が出る崖線と周囲の地形を見ると、朝霞で水が暮らしや農業に利用されてきた背景を理解しやすくなります。

  1. 一夜塚古墳

一夜塚古墳|失われた古墳を出土遺物からたどる

一夜塚古墳は現在の朝霞第二小学校の敷地内にあった古墳です。昭和初期まで墳丘が残っていましたが、1943年に学校敷地を拡張するため取り壊されました。その際に鏡、武器、武具、馬具、埴輪などが出土し、「一夜塚古墳出土遺物」として朝霞市指定有形文化財になっています。

墳丘が残る柊塚古墳と、遺物によって存在を知る一夜塚古墳を続けて見ることで、同じ地域の古墳でも現在の残り方が異なることが分かります。

  1. 柊塚古墳

柊塚古墳|6世紀前葉の前方後円墳

柊塚古墳は新河岸川を望む台地の縁に築かれた前方後円墳です。墳丘長は約66mで、6世紀前葉の築造と考えられています。県南部で唯一、墳丘が現存する前方後円墳で、2002年に埼玉県指定史跡となりました。

発掘調査では家形埴輪、人物埴輪、馬形埴輪、円筒埴輪などが見つかっています。家形埴輪は朝霞市博物館で常設展示されているため、博物館と古墳を同じ日に巡ると、出土品と実際の墳丘を対応させて見ることができます。墳丘部分は文化財保護のため立ち入りできません。

朝霞市にある柊塚古墳の墳丘と周囲の樹木
柊塚古墳、2008年。撮影:fitm/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0。
  1. 旧高橋家住宅

重要文化財 旧高橋家住宅|18世紀前半の武蔵野の農家

旧高橋家住宅は朝霞市根岸台に残る茅葺の農家住宅です。主屋は18世紀前半の建築で、寄棟造・茅葺。敷地には納屋、倉、井戸小屋、木小屋などもあり、武蔵野の農家の暮らしを具体的に見ることができます。

現地では茅葺屋根だけでなく、主屋内部のイロリやカマド、屋敷内の井戸や雑木林にも注目すると、建物単体ではなく農家の生活空間として理解できます。東武東上線朝霞駅東口からは徒歩約25分です。

13:00〜のルート|朝霞駐屯地と旧陸軍予科士官学校の歴史

午後は朝霞駐屯地周辺へ移り、旧陸軍から戦後の自衛隊へ続く近現代史をたどりました。

  1. わこうっち
  2. 雄魂碑(一場二曹慰霊碑)
  3. 陸上自衛隊創隊50周年記念モニュメント「未来」
  4. 陸上自衛隊広報センター りっくんランド

陸上自衛隊広報センター「りっくんランド」|朝霞駐屯地を知る

陸上自衛隊広報センター、通称「りっくんランド」は朝霞駐屯地にある広報施設です。装備や活動に関する展示とあわせて、敷地内の振武臺記念館では、この場所が旧陸軍予科士官学校だった時代から戦後までの歴史を確認できます。

陸上自衛隊広報センターりっくんランドの建物外観
陸上自衛隊広報センター(りっくんランド)、2025年。撮影:Souka Kinmei/Wikimedia Commons/CC BY 4.0。
  1. 振武臺記念館(旧陸軍士官学校皇族舎)

振武臺記念館|旧陸軍予科士官学校から朝霞駐屯地へ

朝霞には1941年10月から終戦まで旧陸軍予科士官学校が置かれていました。終戦後は米軍施設となり、1960年に自衛隊が駐屯して朝霞駐屯地となりました。振武臺記念館では旧陸軍予科士官学校に関する資料や旧軍関係資料を展示し、朝霞駐屯地と地域の歴史を紹介しています。

朝霞市博物館にも「戦時下の朝霞」の展示があります。午前の博物館と午後の振武臺記念館を組み合わせると、地域史と施設史の両方から朝霞の近現代を追うことができます。

朝霞の歴史を歩くと見える時代の重なり

今回のルートでは、柊塚古墳と一夜塚古墳から古墳時代、湧水代官水と旧高橋家住宅から地域の暮らし、朝霞市博物館と振武臺記念館から近現代史をたどれます。個別の史跡だけを見るより、博物館の展示と現地を組み合わせることで、朝霞の歴史を時代ごとにつなげて確認できます。

軍事施設と戦後の土地利用を別の地域でも歩くなら、成増陸軍飛行場~米軍グラントハイツ跡地「光が丘」の歴史散歩もあわせてご覧ください。

自分で歴史スポットを探すならTimeWalk

TimeWalkは、現在地や指定地点の近くにある歴史スポットを地図で探し、自分で歴史散歩を楽しめるWebアプリです。イベントの前後や、朝霞周辺を自分のペースで歩くときのスポット探しにも利用できます。

解説付きの街歩きに参加する

ゆる歴史散歩会では、史跡、博物館、建築、地形などを実際に歩きながら見る街歩きイベントを開催しています。開催中の企画はイベント一覧から確認できます。歴史初心者や一人参加の方も参加できます。

この記事を書いた人
ゆる歴史散歩会 運営者
なかまつ

北海道大学工学部卒。現在はIT系会社員の傍ら、年間400回以上の街歩きイベントを企画し、これまで延べ25,000名以上の方にご参加いただいている、ゆる歴史散歩サークルを運営しています。東京の歴史・文化・建築・地形などを、初心者でも気軽に楽しめるイベントとして企画しています。

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