東京大茶会2026とは?当日券・料金・茶席と浜離宮・江戸東京たてもの園の歴史を解説

浜離宮恩賜庭園の池と御茶屋

2026年秋、「東京大茶会」が江戸東京たてもの園と浜離宮恩賜庭園で開かれます。茶道の流派を越えた茶席や野点に加え、英語で楽しむ茶席、子供向けの茶席、江戸工芸、歌舞伎や伝統芸能のプログラムまでそろう大規模な茶会です。

2026年の大きな変更は、すべての茶席・野点が当日販売になったことです。事前申込はありません。歴史的な建物や庭園で茶を味わうことが、この催しの魅力です。

東京大茶会2026の開催日・会場・料金

東京大茶会は2008年に始まり、これまで16回開催され、約29万2千人が来場してきました。2026年は、江戸東京たてもの園えどとうきょうたてものえんと浜離宮恩賜庭園の2会場で4日間開催されます。

会場開催日開催時間当日券販売開始
江戸東京たてもの園10月24日(土)・25日(日)10:30~16:00午前9:30/午後12:30
浜離宮恩賜庭園10月31日(土)・11月1日(日)10:00~17:30午前7:45/午後12:30

江戸東京たてもの園は東京大茶会の開催日2日間が入園無料です。浜離宮恩賜庭園は別途入園料が必要で、一般300円、65歳以上150円、小学生以下と都内在住・在学の中学生は無料です。

2026年は全茶席・野点が当日販売

野点のだてを含むすべての茶道プログラムは当日販売です。事前申込はありません。茶席・野点の基本料金は800円で、江戸東京たてもの園の「子供と楽しむ茶席」は500円です。

各回は先着順で、定員に達すると販売終了となります。1回の会計で購入できるのは原則として同じ種類・同じ回の2枚までで、子供向け茶席のみ最大3枚です。支払いは現金のほか、交通系IC、nanaco、楽天Edy、QUICPay、iDに対応し、クレジットカードは使えません。

一部の茶席・野点には手話通訳付きの回があります。江戸東京たてもの園では西川家別邸と伊達家の門、浜離宮では芳梅亭と内堀広場の一部回が対象です。

江戸東京たてもの園では、高橋是清邸、西川家別邸、万徳旅館、吉野家で茶席を実施し、天明家では「子供と楽しむ茶席」、綱島家では「英語で楽しむ茶席」、伊達家の門では野点が行われます。つまみ細工体験は500円、飴細工の実演は無料で観覧できます。

浜離宮恩賜庭園では、中島の御茶屋と芳梅亭で茶席、内堀広場で4席の野点、花木園で英語で楽しむ野点と高校生野点を開催します。華道体験とつまみ細工体験は500円です。10月31日には歌舞伎プログラム、11月1日には江戸文化の解説レクチャーが予定されています。

アクセス|2会場で最寄り駅が異なる

江戸東京たてもの園は、JR中央線「武蔵小金井」駅北口から西武バスで「小金井公園西口」へ向かい、下車後徒歩約5分です。西武新宿線「花小金井」駅からもバスでアクセスできます。

浜離宮恩賜庭園の大手門口は、都営大江戸線「築地市場」「汐留」またはゆりかもめ「汐留」から徒歩約7分、JR・東京メトロ銀座線・都営浅草線「新橋」から徒歩約12分です。茶席の当日券は大手門口外側のイベントテントで販売されます。

浜離宮|将軍家の庭園で茶を味わう

浜離宮恩賜庭園はまりきゅうおんしていえんの歴史は1654年、四代将軍徳川家綱の弟・松平綱重が、将軍家の鷹狩場だった海辺を埋め立てて「甲府浜屋敷」を築いたことに始まります。綱重の子・綱豊が六代将軍家宣になると将軍家の別邸となり、「浜御殿」と呼ばれるようになりました。

歴代将軍は御茶屋で賓客と食事をし、調度品を鑑賞し、鷹狩りの休憩にも使いました。現在の中島の御茶屋は1983年に再建され、松の御茶屋は2010年、燕の御茶屋は2015年、鷹の御茶屋は2018年に史資料をもとに復元されています。

庭園の中心にある潮入の池しおいりのいけは、東京湾の海水を取り込み、潮の満ち引きで水位と景観が変わります。かつて都内の海辺の庭園で使われた潮入の池のうち、現在も実際に海水が出入りしているのは浜離宮だけです。

浜離宮周辺の水辺と埋立ての歴史は、築地川跡を歩く|築地本願寺から銀座・浜離宮へでも詳しくたどっています。

江戸東京たてもの園|移築された建築が茶席になる

江戸東京たてもの園では、保存・移築された歴史的建築の内部や周辺が茶席になります。なかでも高橋是清邸たかはしこれきよていは1902年に建てられた主屋部分で、明治から昭和初期に国政を担った高橋是清の住まいです。2階の書斎と寝室は1936年の二・二六事件の現場となりました。

江戸東京たてもの園に移築保存された高橋是清邸
江戸東京たてもの園の高橋是清邸。撮影:ウィキ太郎(Wiki Taro)/Wikimedia Commons/Public Domain

西川家別邸にしかわけべっていは1922年建築、吉野家は江戸時代後期の農家です。旅館、農家、邸宅など時代も用途も異なる建築を巡り、その場で一服を味わえる点が、一般のホールで開く茶会とは異なります。

初心者・子供・外国語利用者向けの入口が広い

東京大茶会は、初心者や子供、外国語利用者が参加できるプログラムを明確に用意しています。江戸東京たてもの園には「子供と楽しむ茶席」と「英語で楽しむ茶席」、浜離宮には「英語で楽しむ野点」と「高校生野点」があります。

「子供と楽しむ茶席」では、寺島ナスと金町コカブの江戸東京野菜パウダーを使った練り切りが提供されます。茶、菓子、工芸、建築、庭園、伝統芸能を同じ日に体験できる構成です。

東京大茶会とARTE TOKYOの関係

東京大茶会2026は、東京国際文化芸術祭「ARTE TOKYO」のパートナープログラムです。ARTE TOKYOは2026年秋冬、現代美術、舞台、音楽、映画、都市体験などを都内各地で結ぶ文化芸術祭で、東京大茶会は伝統文化側からその広がりを担います。

同じARTE TOKYOの臨海エリアでは国際美術展「TOKYO ATLAS 2026」も10月10日から開かれます。現代美術と茶文化という分野は異なりますが、歴史を背負った東京の場所そのものを体験に組み込む点で重なります。

浜離宮では夜間開園も重なる

浜離宮恩賜庭園は2026年に一般公開80周年を迎えました。東京大茶会の開催を含む10月30日から11月3日は開園時間が21時まで延長され、最終入園は20時30分です。東京大茶会そのものは17時30分までで、庭園の夜間開園とは時間が異なります。

東京タワーから見た浜離宮恩賜庭園と築地川周辺
東京タワーから見た浜離宮恩賜庭園と築地川周辺。撮影:Chris 73/Wikimedia Commons/CC BY-SA 3.0。

江戸の将軍家の庭園、近代に移築保存された建築、現代の都市文化事業が一つの茶会でつながります。東京大茶会2026は、茶道の作法とともに、東京で茶文化が置かれてきた「場所」を体験できる4日間です。

参考文献・公式資料

  1. 東京大茶会 公式サイト
  2. 東京大茶会2026 特設サイト
  3. 東京大茶会2026「当日券販売のご案内」
  4. 東京都「東京大茶会2026開催決定!」
  5. 東京都公園協会「浜離宮恩賜庭園」
  6. 江戸東京たてもの園「センターゾーン」
  7. 江戸東京たてもの園「西ゾーン」