NASA公式の無料Webアプリ完全ガイド|ブラウザで宇宙旅行・火星探検・地球観測を楽しむ

NASAの公式サイトには、ニュースや宇宙写真を見るだけではなく、ブラウザ上で実際に動かして楽しめる無料のWebアプリやインタラクティブ体験が数多くあります。太陽系を3Dで飛び回る、火星や月の地表を探検する、宇宙望遠鏡が現在どこを観測しているか調べる、NASAの衛星で今日の地球を見る、といった体験ができます。

ところが、これらはNASA本体、NASA Science、JPL、Earthdata、Hubble、Webb、惑星科学、教育サイトなどに分散しており、NASA公式の総合ページだけでは全体を把握できません。そこで2026年9月20日時点で、一般の人が無料で利用できる主なブラウザ型サービスを横断して整理しました。

この記事では、NASAが直接提供するサービスと、NASAが公式に紹介・支援する共同プロジェクトを分けています。スマートフォンでも使えるものはありますが、3D表示や大量の衛星データを扱うサービスはPCの大きな画面のほうが操作しやすいです。主要サービスの画面表示は基本的に英語です。

この記事でいう「完全ガイド」は、2026年9月20日時点で公開ページを確認できた、一般の人が無料で利用できるブラウザ型のWebアプリ・インタラクティブ体験を対象にしています。NASA直営に加え、NASAが公式ページから案内する共同・支援プロジェクトも別枠で収録します。インストール必須のスマホ・デスクトップアプリ、PDFだけの教材、動画だけのコンテンツ、静止画像ギャラリー、研究者向けデータ取得システム、すでに終了した期間限定トラッカーは原則として対象外です。

最初に試すなら、この5つ

サービスできること向いている人
Eyes on the Solar System太陽系を3Dで移動し、惑星・衛星・探査機と時間を動かす宇宙旅行をしてみたい人
DSN NowNASAが今どの探査機と通信しているかを見るリアルタイムの宇宙探査を感じたい人
Solar System Treks月・火星・金星・小惑星などの実データ地形を探検する惑星表面を細かく見たい人
Space Telescope LiveHubbleとWebbの現在・過去・今後の観測予定を見る宇宙望遠鏡が今何をしているか知りたい人
NASA WorldviewNASA衛星で今日の地球を見て、過去と比較する台風・火災・海氷・雲などを見たい人

この5つだけでも、宇宙旅行、探査機通信、惑星探検、宇宙望遠鏡、地球観測という異なるNASA体験を一通り試せます。いずれもソフト購入は不要です。

無料・登録・端末の早見表

サービス群料金開始時の登録おすすめ端末最初に試す操作
NASA Eyes無料不要PC/スマホ天体や探査機を選んで3D移動
Solar System Treks無料不要PC推奨MoonやMarsを選び3D表示
Moon Interactives無料基本不要PC/スマホ月の地図・月試料・ゲームを選ぶ
Hubble Online Activities無料不要PC/スマホSkymapか誕生日画像から始める
Space Telescope Live無料不要PC/スマホHubbleまたはWebbの現在の観測を見る
系外惑星ツール無料不要PC/スマホ惑星名を検索して3D表示
NASA Worldview無料閲覧は不要PC推奨日付変更→レイヤー追加→比較
NASA Home & City無料不要PC/スマホ家または街から場所を選ぶ
NEO Deflection App無料不要PC推奨仮想小惑星を選び偏向条件を変える
NASA Glennシミュレーション無料不要PC推奨翼・速度などの条件を変更

Worldviewは地図や画像を見るだけならそのまま利用できますが、元データのダウンロードなど一部の機能では無料のEarthdata Loginが必要になる場合があります。3D系はスマートフォンでも開けるものがありますが、細かな操作や画面共有にはPCが向いています。

宇宙旅行・探査機・宇宙通信を楽しむ

NASA Eyes|太陽系・小惑星・地球・系外惑星を3Dで動かす

NASA Eyesは、NASA/JPLが実際のNASAデータや画像を使って提供する3D可視化サービス群です。NASAは現行版について、通常のWebブラウザで動作し、インターネット接続とブラウザがあれば利用できると案内しています。

Eyesのサービス主な体験
Eyes on the Solar System惑星、衛星、小惑星、彗星、探査機を3D表示。時間を1950年から2050年まで動かせる
Eyes on Asteroids地球近傍小惑星の軌道や次の接近天体、DARTなどの探査を3Dで見る
Eyes on the Earth地球観測衛星とともに飛び、二酸化炭素、オゾン、海面、降水などを見る
Eyes on Exoplanets確認済み系外惑星の恒星系へ移動し、軌道や惑星の種類を比較する
DSN NowDeep Space Networkのアンテナと宇宙機の通信をリアルタイム表示
Mars Relay Network火星ローバーと火星周回機の通信機会を3Dで見る
Mars 2020 EDLPerseveranceの大気圏突入・降下・着陸を3Dで追体験する
Experience CuriosityCuriosityを走らせ、ロボットアームやマストなどを動かす
Experience InSight火星着陸機InSightを3Dで見て、観測装置の展開やロボットアームを操作する
Eyes on Eclipse 20172017年8月21日の皆既日食を、地球・月・太陽など複数の視点から時間を動かして再現する

NASA Eyesの中で最初に触るならEyes on the Solar Systemが分かりやすいです。地球から離れて太陽系全体を眺めたり、Voyager、Cassini、New Horizons、Europa Clipperなどの探査機を選んで軌跡を追ったりできます。2026年8月の更新では火星全球の地形と自由飛行モードが追加されました。PCではキーボードの「K」で自由飛行に入り、マウスで向きを変えながらW・A・S・Dで移動できます。Shiftを押しながら移動すると高速になり、もう一度Kを押すと自由飛行を終了します。火星表面だけでなく、Eyes内の太陽系空間でも同じ操作を使えます。ボイジャーの見方は「ボイジャー1号はいまどこ?NASA Eyesで現在位置と太陽系の果てを追う」で詳しく紹介しています。

小惑星についてはEyes on Asteroidsの初心者向け解説、系外惑星についてはEyes on Exoplanetsで第二の地球候補を探す解説があります。

DSN Nowは、どのアンテナがどの探査機と通信しているか、データを送信中か受信中か、信号の往復にどれだけ時間がかかるかを確認できます。NASA Eyes公式ページでは5秒ごとに地上局の実データを更新すると説明しています。2026年9月20日の確認時点では、DSN Nowの起動画面から利用できます。仕組みは「NASAは今、宇宙の誰と通信している?DSN Nowで深宇宙通信を追う」で詳しく解説しています。

NASAの宇宙通信をまとめて見る|SCaN Now

SCaN Nowは、NASAのSpace Communications and Navigation(SCaN)が運用するリアルタイム通信表示です。深宇宙探査機を扱うDeep Space Network(DSN)だけでなく、地球近傍の宇宙機を地上局で受けるNear Space Network Direct-to-Earth(NSN DTE)と、宇宙中継衛星を使うNear Space Network Space Relay(NSN SR)も一つの入口から確認できます。

NASAはSCaN Nowについて、現在のミッションとNASAネットワークの通信リンクをほぼリアルタイムで表示し、5秒ごとに更新すると案内しています。DSN Nowが「深宇宙との通信」に集中するのに対し、SCaN NowはNASAの宇宙通信網全体を眺めたいときに向いています。

小惑星を「そらす」実験|NASA/JPL NEO Deflection App

NASA/JPL NEO Deflection Appは、地球へ衝突する仮想小惑星を運動エネルギー衝突体でそらす場合を試せるブラウザ型の教育ツールです。小惑星へ速度変化を与える時期や方向、衝突体を打ち上げる時期、機体の条件などを変えると、地球への衝突コースからどれだけ外れるかが計算されます。

表示される小惑星は実在の衝突危険天体ではなく、惑星防衛演習などのために作られた仮想天体です。一方、軌道と偏向の計算には現実的な数学モデルが使われています。NASAのWeb体験の中では、用意された宇宙を眺めるだけでなく自分で条件を変えて結果を見るという点が珍しく、Universe Sandboxに興味を持った人にも試しやすい上級編です。

月・火星・惑星表面を探検する

Solar System Treks|月・火星・金星・小惑星の表面を探検する

Solar System Treksは、探査機が取得した実データを地図と3D地形として表示するNASA/JPLのブラウザ型ポータルです。単に画像を見るだけでなく、距離や標高を測り、観測データのレイヤーを切り替え、山やクレーターの上を3Dで飛ぶことができます。

現在の入口には、Mars、Mercury、Venus、Moon、Europa、Ganymede、Io、Phobos、Titan、Callisto、Icy Moons、Bennu、Ceres、Ryugu、Vestaが並んでいます。RyuguではJAXAの「はやぶさ2」によるデータも扱われています。

月を試すならMoon Trekが入りやすいです。Apolloの着陸地点や月南極を地形上で見比べられます。具体的な使い方は「アポロからアルテミスへ|NASA Moon Trekで月面探索」で紹介しています。

月をもっと遊ぶ|Daily Moon Guide・月の石・月面ゲーム

NASA ScienceのMoon Interactivesには、Moon Trek以外にも一般向けの体験がまとまっています。

  • Daily Moon Guide:指定日の月の見え方や観察ポイントを確認する
  • Astromaterials 3D:Apolloが持ち帰った月試料や隕石を3Dで回転し、断面まで観察する
  • Where on the Moon?:月面の地理をゲーム形式で覚える
  • Classifying Moon Rocks:月の石の特徴を学び、実試料を分類する
  • NASA Science Quest: Moon Rock Edition:月の石やApollo計画を題材にしたクイズゲーム

特にAstromaterials 3Dは、NASAの宇宙試料コレクションを3Dで扱えるユニークなサービスです。試料を三方向に回し、断面画像を使って内部を見ることもできます。

2026年の月面インタラクティブ|CLPS着陸地点と月南極

NASAのMoon Baseページには、2026年に追加・更新された月面Webインタラクティブがあります。CLPS Landing Sitesでは、NASAのCommercial Lunar Payload Services(CLPS)による商業月着陸ミッションの着陸地点や予定地を3D地図で確認できます。

Living and Working at the Lunar South Poleは、Apollo 17をもとにした比較的なだらかな月の低緯度側の環境と、Artemisで目標となる月南極付近の険しい地形・低い太陽高度・深い影を比較する体験です。ApolloとArtemisで月面活動の条件がなぜ違うのかを視覚的に理解できます。

月周回ステーションGatewayを3Dで見る

NASAのGateway公式ページには、月周回有人拠点Gatewayの外観をブラウザで回転・拡大できる「Explore Gateway」3D体験があります。クリックやドラッグで機体をさまざまな角度から確認でき、将来の月探査で使われる宇宙ステーションの構造を立体的に見られます。

Hubble・Webb・系外惑星・太陽を観測する

Hubbleで遊ぶ|星空地図・画像を音にする・360度ツアー

Hubble宇宙望遠鏡の公式サイトには、独立したOnline Activitiesがあります。宇宙画像の鑑賞だけではなく、地図、音、ゲーム、3D・360度体験まで用意されています。

  • Hubble Skymap:天の川を移動して銀河・星・星雲を探し、Hubble画像を見る
  • Hearing Hubble:Hubble画像の色や明るさなどを音に変換し、自分で楽器やスキャン方法を選ぶ
  • What Did Hubble See on Your Birthday?:自分の誕生日にHubbleが観測した宇宙を見る
  • Hubble’s Cosmic Adventure:質問への選択によって宇宙の行き先が変わる
  • Name That Nebula!:星雲の姿と名前を当てる
  • Interactive Orbiting Hubble:軌道上のHubbleをインタラクティブに見る
  • What is Hubble Observing?:Hubbleが現在調べている空や、過去・今後の観測対象を見る
  • Interactive Timelines:Hubbleの開発、修理ミッション、科学成果の歴史をたどる
  • Explore Light:同じ宇宙天体が波長によってどう違って見えるか比較する
  • Hubble’s Night Sky Observing Challenge:Hubbleが見た天体を実際の夜空で探すための月別ガイドを見る
  • Messier / Caldwell Catalog:双眼鏡や小型望遠鏡でも観察できる天体とHubble画像を見比べる
  • Hubble Spacecraft 360 Degree Tour:軌道上のHubbleを360度で見る
  • Control Center 360-Degree Tour:Hubbleの運用施設を360度で見学する
  • Hubble Astronaut Fun Facts / Quiz Challenge:Hubbleや宇宙飛行士を題材にしたクイズ

Hearing Hubbleでは10種類のHubble画像から選び、画像情報を音へ変換できます。NASAは、これは宇宙で実際に聞こえる音ではなく、データを音に対応させる「ソニフィケーション」だと説明しています。

HubbleとWebbは今どこを見ている?|Space Telescope Live

Space Telescope Liveでは、Hubble宇宙望遠鏡とJames Webb宇宙望遠鏡について、現在・過去・今後の観測予定を調べられます。NASA向けにSpace Telescope Science Instituteが設計・開発したWebアプリで、NASAのHubble・Webb公式サイトからも案内されています。

観測対象、空の位置、使用する観測装置、観測開始・終了時刻、研究テーマ、研究責任者などを確認できます。Hubbleは1990年の運用開始期まで、Webbは2022年の初期観測まで履歴をたどれます。

ここで表示されるのはリアルタイムの「観測状況・スケジュール」であり、望遠鏡から届いた最新画像がその場でライブ映像のように表示されるわけではありません。観測データは処理や解析を経て公開されます。

Webbを3Dで見る|Webb in a 3D Solar System

Webb in a 3D Solar Systemでは、James Webb宇宙望遠鏡の3Dモデルを回転・拡大できます。さらに視点を引いて太陽系内でのWebbの位置を見たり、HubbleとWebbの大きさを並べて比較したりできます。

系外惑星へ行く|Eyes・Travel Bureau・Exoplanet Catalog

NASAには系外惑星を楽しむ入口が複数あります。役割が違うので、目的によって使い分けると分かりやすいです。

サービス向いている使い方
Eyes on Exoplanets3Dで恒星系へ移動し、軌道・大きさ・発見方法などを比較する
Exoplanet Travel BureauNASAの科学者・未来研究者・アーティストが描いた「系外惑星観光」を楽しむ
Exoplanet Catalog確認済み系外惑星を検索し、個別のデータや3Dモデルを見る

Exoplanet Travel Bureauは、実際に地表が撮影された旅行サイトではありません。遠すぎて直接訪問できない系外惑星について、観測から分かっていることをもとにNASAの科学者らが世界を想像した体験です。2026年時点でNASAは確認済み系外惑星が6,000を超えたと案内しています。

NASA/ESA共同の太陽観測|HelioviewerとStudent HelioViewer

太陽分野では、NASAとESAが支援するHelioviewerが有力です。NASAのSolar Dynamics Observatory(SDO)公式ページからも案内されており、SDO、NASA/ESA共同のSOHOなどの画像を重ね、日時や波長を変え、拡大・移動し、画像列から動画を作れます。NASA直営だけで構成されたサービスではないため、本記事では共同プロジェクトとして区別しています。

より学習向けに整理されたStudent HelioViewerもNASA Scienceで無料のInteractive/Game/Simulationとして紹介されています。黒点、太陽フレア、磁場、コロナ質量放出など、宇宙機が取得した太陽データを扱えます。

地球を観測する・ISSを追う

今日の地球を見る|NASA Worldview

NASA Worldviewは、NASA Earthdataの本格的な衛星画像ブラウザです。NASA Earthdataは、1,200を超える全球・フル解像度の衛星画像レイヤーを対話的に閲覧できると案内しています。衛星画像や観測データを地図上で重ね、日付を動かして比較でき、火災、煙、台風、火山、海氷、雲、海面、植生など、宇宙から見た地球の変化を追えます。

比較機能にはSwipe、Opacity、Spyがあり、異なる日時やレイヤーを左右に見比べたり、透過させたりできます。NASA Earthdataでは、多くの近リアルタイムデータが観測後おおむね数時間で利用可能になると案内しています。

地図を見るだけならそのまま使えますが、本格的なデータ取得では無料のEarthdata Loginが必要になる場合があります。初心者はまず日付変更とレイヤー追加だけでも十分楽しめます。

地球の変化を手軽に見る|Climate Interactives

NASA ScienceのClimate Interactivesには、Worldviewより簡単に変化を見られる体験がまとまっています。

  • Images of Change:同じ場所の衛星画像をBefore / Afterで比較する
  • Climate Time Machine:地球の気候指標を過去と現在で動かして見る
  • Global Ice Viewer:氷河、海氷、氷床の変化を見る
  • Evidence for Earth’s Past Climate:科学者が過去の気候をどう調べるかを時間軸で見る

世界の火災を見る|NASA FIRMS

FIRMS Fire Mapは、MODISやVIIRSなどが検出した火災・熱異常を地図上で確認できるNASAのWebツールです。これは娯楽用というより実データを扱うツールなので、記事では上級編として扱います。NASAは、表示された熱異常を生命や財産を守るための唯一の判断材料に使わないよう注意しています。

ISSを実際の夜空で探す|Spot the Station

Spot the Stationでは、国際宇宙ステーション(ISS)の現在位置や、自分の地域から見える機会を調べられます。画面で宇宙を眺めるだけで終わらず、「次に見える日時を確認して実際の夜空を見る」という体験につながるのが特徴です。

NASAの技術・ゲーム・シミュレーションで遊ぶ

NASA技術を家の中で探す|NASA Home & City

NASA Home & Cityは、宇宙開発から生まれた技術が日常生活のどこに使われているかを、家や街を探索しながら見つけるサイトです。リビング、キッチン、寝室、屋外のほか、自動車、医療、農業、公共安全、スポーツなどを選べます。

宇宙そのものに詳しくなくても楽しみやすく、NASAの研究が地上の製品や技術へどうつながったかを見る入口になります。

ブラウザで遊べるNASAゲーム

NASAには3Dデータツールだけでなく、ブラウザゲームもあります。一般向けで分かりやすいものとして、NASA GoddardのThe Roman Space Observer Gameがあります。8bit風の画面で天体や現象を観測しながら、Nancy Grace Roman宇宙望遠鏡が調べる宇宙に触れられます。

子どもと一緒に遊ぶ場合は、NASA Space Placeが充実しています。Explore Mars、CubeSat Builder、DSN Uplink-Downlink、Helios、Photon Pile-up、Solar System Switch-a-Rooなど、宇宙・地球科学・通信を題材にしたブラウザゲームがあります。NASAはSpace Placeを主に小学校高学年程度の子ども向けサイトとして位置づけています。

さらに低年齢向けにはNASA Kids’ Clubがあり、NASAはPre-KからGrade 4までの子ども向けゲームを案内しています。地球・気候を題材に遊ぶなら、NASA/JPLが制作するNASA Climate Kidsもあります。8歳以上を主な対象に、天気と気候、海、エネルギー、大気などをゲーム・活動・記事で学べます。

条件を変えて実験する|NASA Glennの航空シミュレーション

NASA Glenn Research CenterのInteractive Simulationsでは、翼や流れ、揚力などの条件を変えて結果を見るシミュレーションができます。宇宙を旅行するアプリではありませんが、「条件を変えて結果を確かめる」という意味では、NASA公式サイトの中で物理実験に近い体験です。

一部はNASA自身がデスクトップPCでの利用を推奨しています。航空力学に関心がある人向けの上級編です。

NASA直営ではないが、NASAが公式に紹介・支援する無料Web体験

NASA Scienceには、NASAが支援したり公式教材として紹介したりしている外部・共同プロジェクトもあります。NASA直営サービスと混同しないよう、ここでは別枠にします。

  • Space Telescope Live:NASA向けにSpace Telescope Science Instituteが開発。Hubble・Webb公式サイトから利用できる
  • ViewSpace:NASA’s Universe of Learningによる無料Webインタラクティブ。宇宙画像を多波長で比較したり、画像ツアーを楽しめる
  • QuickMap:Lunar Reconnaissance Orbiter Cameraチームによる月面マッピング・解析ツール。NASAのMoon Interactivesから案内されている
  • Helioviewer / Student HelioViewer:NASAの太陽観測ページやNASA Science教材から案内される太陽データブラウザ

ViewSpaceでは、Hubbleなどの画像を拡大しながら特徴を追うImage Toursや、異なる波長の画像を比較するインタラクティブが提供されています。

NASA無料Webアプリの使い分け

無料でも、SpaceEngineやUniverse Sandboxとは役割が違う

NASAの無料Webアプリを組み合わせると、太陽系旅行、惑星表面探検、系外惑星、宇宙望遠鏡、地球観測までかなり広く楽しめます。特にEyes on the Solar Systemは、太陽系内を3Dで移動する点でSpaceEngineに近い体験があります。

一方、Universe Sandboxのように、太陽の質量を自由に変えたり、惑星を追加して衝突させたりする本格的な重力シミュレーションは、NASAの一般向けWebアプリの中心ではありません。NASAのサービスは、実際の観測値、探査ミッション、科学データをできるだけ正確に見せる方向に重点があります。

オンラインイベントで使うなら

NASA/JPLは、NASA Eyesを画面に投影して説明したり、オンライン会議でプレゼンテーションしたりする教育利用例を公開しています。参加者全員が同じアプリを操作する必要はなく、進行役がPCで操作して画面共有すれば楽しめます。

例えば60分なら、Eyes on the Solar Systemで地球を出発し、Moon Trekで月面へ降り、DSN Nowで現在通信中の探査機を確認し、Space Telescope LiveでWebbの観測対象を調べ、最後にWorldviewで今日の地球を見る流れが作れます。同じ「NASA公式」という軸で、宇宙から地球まで視点を大きく変えられます。

この記事で扱わないもの

「無料Webアプリ」という範囲を明確にするため、スマートフォンへのインストールが前提のNASA AppやEarth Now、AR専用アプリ、PDF教材、静止画像ギャラリー、動画だけのコンテンツ、研究者向けデータ取得システムは原則として一覧から外しています。NASA Space Placeのように多数の小型ゲームを含むサイトは、個々のゲームを無制限に並べず、サービス単位で全体像と代表例を紹介しています。

よくある質問

NASAのWebアプリは本当に無料ですか?

この記事で紹介したNASA公式の主要な一般向けWeb体験は、閲覧や基本操作にソフト購入を必要としません。Worldviewなどでは、本格的なデータ取得時に無料アカウントが必要になる場合があります。

インストールは必要ですか?

この記事の中心はブラウザで使えるサービスです。NASA EyesはNASA自身が通常のWebブラウザで動作すると案内しています。3D表示や大量の衛星データを扱うサービスは、性能や画面サイズの面からPCの利用をおすすめします。

日本語で使えますか?

主要サービスのUIは基本的に英語です。Exoplanet Travel Bureauは英語とスペイン語のガイドを用意しています。英語が苦手でも、目的を決めてNASA EyesやTreksを動かすだけなら、ボタンや検索語を覚えることで利用できます。

NASA以外にも無料の宇宙Webアプリはありますか?

あります。ESAのESASky、Stellarium Web、WorldWide Telescope、Aladin Liteなど、NASA以外にも無料で使える強力なサービスがあります。本記事ではNASAを徹底的に見るため、NASA以外のサービスは別記事で扱います。

参考文献・公式入口